golf2021.03.09

思いもよらぬところにこんな配慮が。ニューバランスゴルフの環境へのこだわり【ゴルフがサステイナブルであるためにvol.1】

消費者の「サスティナブル」への意識の高まりを受け、ゴルフブランドも動きだした。

なかでも、いち早く「サスティナブル」な活動に取り組んでいるのがニューバランスゴルフだ。

「商品をつくるときは『何をつくるか』だけでなく『良いものをどこでどのように作るか』も重要です。我々は2017年のデビューシーズンより積極的にリサイクル素材を採用するなど、環境に配慮した商品づくりを心掛けています」。そう語るのはニューバランスゴルフ村本哲朗さん。

数年前まで、日本は海外に比べてサスティナブル活動は活発ではなかった。しかし、ニューバランスゴルフはグローバルアスレティックブランドである「ニューバランス」の1カテゴリーであるゆえ、その点への意識が高く、始動も早かったという。早いということは、そこにつぎ込む時間も多くあったということ。だからこそ、ニューバランスゴルフの取り組みは多岐にわたっている。

1）「PFCs」フリー

界面活性剤である「PFCs（パーフルオロ化合物／過フッ素化合物）」。水や油、汚れをはじくものとして、アウトドアやスポーツ用品、鍋、半導体、化粧品、家庭用クリーナーなど、あらゆる分野で使用されている。しかし、地球上では生分解せず、残留性が高いため、環境や人体への影響が懸念されている。

ゴルフではよくレインウェアや水を弾くブルゾンに使用されているが、ニューバランスゴルフでは2019年の秋冬シーズンより、PFCsを全く含まない、C-zero（シーゼロ）という撥水材に転換している。

ゴルフウェアの機能定番になりつつある撥水。環境にやさしいものを使いたい

風合いや着心地が変わらないならリサイクルポリエステルをチョイスしたい

2）「PVC」フリー

ポリ塩化ビニルとして知られる合成樹脂である「PVC」。加工しやすく、安価であるため、ゴルフではボールケースやカートバックなど主に小物類に使用されていることが多い。しかし、塩素を含んでいること、焼却するとダイオキシンが発生すること、また製品化する際に使われる可塑剤が人体に影響を及ぼす懸念があるとされ、欧米を中心に食品が直接触れる容器や包装への使用禁止（または制限）されている。日本では、衣服や身の回り品について明確な規制がないが、「ニューバランスゴルフ」では2017年のデビューシーズンより、「PVC」は一切、使用していない。

3）リサイクル＆リユース素材

ゴルフウェアは合成繊維を主原料とするアイテムも多いので、ニューバランスゴルフでは可能な部分については、ペットボトルをリサイクルした再生ポリエステルに変更した。2021年春夏は、アパレル全品番のうち23％、ニットカテゴリーでは100％が対象商品となっている。

サスティナコーデは見た目だけではなく、心もキレイになれる

4）「BLUESIGN（ブルーサイン）」及び「及びOEKO-TEX（エコテックス）」認証

「ブルーサイン」とはテキスタイル産業のサプライチェーン各段階において環境、労働者、消費者にとって安全な化学物質と加工工程、および製品に対する認定のことだ。また、「エコテックス」は繊維・皮革製品における「健康に害を及ぼす恐れのある有害物質」が含まれていないことを証明する認定のこと。

生地選びからも、ニューバランスゴルフの環境への配慮がうかがい知れる

ニューバランスゴルフではこのような認証を付与されたテキスタイルファクトリーとの取り組みを強化しており、製造過程において、人や環境に対する影響が最小化する方法や素材を積極的に採用している。

使用する糸も環境に配慮されたものを使用している

刺繍やボタンなど、あらゆるパーツでニューバランスゴルフ独自のサスティナブル基準が導入されている

そのほか、「『どこでつくるか』についても、ニューバランスならではのこだわりがある」と村本さんは言う。

「サスティナブルのなかでも、CSR（企業の社会的責任）の観点になりますが、ニューバランスゴルフは全工場に対しての工場監査や、製品監査も厳格に執り行っています。監査は、ニューバランス独自の基準にのっとり、第三者機関が行い、合格した工場や製品でないと出荷できないという決まりがあります」と説明してくれた。

サスティナブルアイテムの下げ札もニューバランスゴルフのこだわりを感じる