golf2022.04.20

キャロウェイアパレルの熱い心が生んだ、リサイクル素材と機能の融合【ゴルフがサステイナブルであるためにVol.7】

キャロウェイゴルフは、みなさんご存じの「キャロウェイ」「オデッセイ」といったゴルフクラブのほかに、ゴルフアパレルの「キャロウェイアパレル」「トラヴィスマシュー」、ゴルフバッグの「オジオ」、そしてアウトドアウェア＆用品の「ジャック・ウルフスキン」といったブランドを展開している。それらの共通点は外で楽しむレジャーであること。その“外遊び”をより楽しむには、美しい自然環境が不可欠である。

そこでキャロウェイゴルフは、美しい自然を保全し次世代につなげていくことを自らの使命と課し、この春、サステイナブル活動を推進するプロジェクト「ALL FOR GREEN」を推進。

その一環として2022年2月より音楽家の坂本龍一氏が代表を務める森林保全団体とパートナーシップを結び、「キャロウェイの森」プログラムを立ち上げた。キャロウェイゴルフの売り上げから一部を寄付することで、鳥取県智頭町の森林地帯における植林や獣害対策等の取り組みを通じて森の多様性を取り戻す計画だという。

また各ブランドにおいても、それぞれ独自の方法でサステイナブル活動を強化している。今回はそのなかのひとつ、「キャロウェイアパレル」の取り組みついて、紹介しよう。

リサイクル素材を30％以上使った、「エコクオリティー」のポロシャツ

「キャロウェイアパレル」が本格的にサステイナブル活動に取り組み始めたのは、2021年の春夏シーズン。資源の再利用のため、回収されたペットボトルから生成されたリサイクルポリエステルを使ったシャツ、資源ロスが軽減できるホールガーメント製法を採用したニット、さらに2WAY仕様でロングシーズン着用できるシャツ＆パンツなどを展開し、いずれも好評を得た。

同年秋冬シーズンからは、リサイクル素材を30％以上使っている商品に「eco Quality（エコクオリティー）」と書かれた下げ札をつけ、ゴルファーが環境に優しいものを選びやすくした。

そして、2022年春夏シーズン。先述した「ALL FOR GREEN」プロジェクトのもと、これまで以上に地球に配慮したモノづくりやシステムづくりに力を入れている。リサイクル素材を使用した「エコクオリティー」も、数量がぐっと増え、現在は全商品の約40％に及んでいる。

「エコクオリティー」であっても、さらに機能のクオリティーも高い。このシャツは吸汗速乾仕様

また、初の試みとして、全国の直営店舗にリサイクルボックスを設置。不要になった服を回収＆仕分け、ポリエステルやナイロンの服は、高純度の原料にもどすケミカルリサイクルに、まだ着られる服は寄付やリユースへと回し、リサイクルシステムの構築に努めている（ちなみに、キャロウェイゴルフ以外のメーカーやブランドでも回収OK）。

このように、少しずつではあるが、着実にサステイナブルな取り組みが拡大している。

そのなかで、「キャロウェイアパレル」には、ゆずれないポリシーがある。

それは、決して、リサイクル素材を使うことが目的とならないこと。目的はあくまで、ゴルファーが快適にゴルフを楽しめるウェアづくりであることだ。

実は、単にリサイクル素材を使ったアイテムを作ることは、今の時代ではそう難しくはないと言う。けれども、消費者であるゴルファーがそれを着用し、快適だと感じなければ意味がない。なぜなら、リサイクル素材への信頼度が低下し、手に取ってもらうことができなくなるからだ。それではせっかくの取り組みも廃れてしまい、本末転倒だ。

そうならないため、「キャロウェイアパレル」はリサイクル素材であっても、ストレッチ性、吸汗速乾、通気性などの機能性、また、柔らかい肌触り、軽さなどの着心地の良さを、重要視している。それらが損なわれることなく、いや、これまで以上のレベルを実現させてこそ、はじめてゴルファーに購入してもらえるのだと信じて、商品開発をしている。本当の意味で「サステイナブル（持続可能な）を成立させる」という気概を持って、ウェアづくりにのぞんでいるのだ。

汗をかくと風通しが良くなるテクノロジー素材「ウインドセンサー」を使用。もちろん「エコクオリティー」アイテムだ

こちらのポロシャツは、UVカット＋冷却効果を生む「クールコア」機能付き

それを聞き、改めてラインアップを見ると確かに、「エコクオリティー」だけを謳ったアイテムは存在しないことが分かる。

例えば、今シーズンでは、抜群のストレッチ性を誇る「8WAYストレッチ」機能+「エコクオリティー」、衣服内の熱気をすばやく逃がす「ウインドセンサー」機能+「エコクオリティー」、汗などの水分を含むと気化熱で冷却する「クールコア」機能+「エコクオリティー」…。というように、ゴルファーに有意義な機能とエコクオリティーが必ずセットになっている。つまり、機能と「エコクオリティー」のどちらかではなく、機能と「エコクオリティー」が両立していること、それがキャロウェイアパレルのこだわりだ。