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golf2023.06.05

伊藤元気プロのクラブセッティング。ドライバーは最新テクノロジーで飛ばす!

ゴルフ5の契約選手が、シーズン開幕前に行った沖縄合宿。沖縄・かねひで喜瀬CCに勢ぞろいし、練習や調整を行った。その際に、伊藤元気プロに現在のクラブセッティングを見せてもらい、その考え方について話を聞いた。


――伊藤プロにとって、14本のなかでいちばん大事なクラブは何ですか?

伊藤 僕にとって最重要なのはドライバーです。もともとドラコンにも出ていましたし、飛ばしは僕の生命線。やはり距離が出ることがいちばん大事です。


――ドライバーはキャロウェイの「ローグST トリプルダイヤモンド」、ロフトは9度ですね。伊藤プロにとって「飛ぶドライバー」とはどんなドライバーなんですか?

伊藤 ヘッド自体の飛距離性能も大事ですが、「気持ちよく叩ける」こと。僕にとってはシャフトの軸線上にウェイトがあるドライバーが振りやすく、叩けるんです。「ローグST トリプルダイヤモンド」はソールの前のほうにウェイトがあって、思い切って叩けます。球がほどよくつかまって、高弾道が打てる点もいいですね。

今回の合宿で試打した「パラダイム トリプルダイヤモンド」は、「ローグST」よりも打感がしっかりしていてさらに好感触でした。ドライバーは、新しいテクノロジーを取り入れた最新のモデルを積極的に使いたいので、セッティングが煮詰まれば替える可能性は大です。


ヘッド前方にウェイトのある浅重心のドライバーが気持ちよく叩いて飛ばせる


――3、5Wも同じくキャロウェイの「ローグST LS」ですね。

伊藤 FWはドライバーの打感や球の高さをベースに選ぶので、同じシリーズのモデルになることが多いですね。

ただし、FWは飛びすぎるモデルはあまり好きではありません。ティショットでも使うし、グリーンを狙うクラブでもあるので、コントロール性を備えていて、弾道を抑えられるクラブでないとダメですね。


FWはドライバーを基準に選ぶ。飛びすぎず、「抑えられるクラブ」が好み


――シャフトですが、ドライバーにはフジクラの「ベンタスTRブルー」(7X)、FWにはベンタスブラック(3W・7X、5W・8X)と、ベンタスでそろえています。

伊藤 僕はつかまりのいいクラブが好きなんですが、左に行きすぎるのはダメ。そこの匙加減で整えてくれるのがシャフトの仕事だと思っています。

ドライバーの「ベンタスTRブルー」は、FWに入っている「ベンタスブラック」よりもしなり感があって、最近年齢のせいで衰えを感じている飛距離をカバーしてくれるんです。

一方FWの「ベンタスブラック」は、いわば「何もしない」シャフト。助けてくれるわけではないので自分で叩かないといけないけれど、暴れないし飛びすぎる心配がないシャフトです。


ドライバーは「ベンタスTRブルー」、FWは「ベンタスブラック」。手元調子系のシャフトは安心感があるという


――アイアンはミズノ「JPX921ツアー」。穴井詩プロと同じヘッドですね。

伊藤 偶然なんですけど、打感と距離、弾道の高さがマッチしたので選びました。実は僕にとって初ミズノなんです。

ミズノのアイアンは、打感がやわらかすぎてイメージよりも飛距離が出ない感じがあってしっくり来なかったんですが、この「JPX921ツアー」はやわらかい中にもカチッとしたフィーリングがあって気持ちいいし、イメージどおりの距離が出てくれます。

シャフトは日本シャフトの「モーダス システム3」。ダイナミックゴールドよりも打ち出し角が高くて好きなんです。


アイアンは初のミズノだという「JPX921ツアー」。穴井詩プロと同じヘッドだ


――3番アイアンの代わりに、ダンロップのアイアン型UTを入れていますね。

伊藤 「スリクソンZX」です。ロフトは20度。ウッド型のUTはイメージよりも飛びすぎるので苦手なんですが、アイアン型は打ち出し角は高いのに飛びすぎる感じがなくて安心してアイアンの延長として打てます。

すごく使い勝手がいいので、そろそろ4番アイアンも抜いてコレにしようか迷っています。


――ウェッジはジューシーの「TTウェッジ」、ロフトは51度と58度の2本です。

伊藤 ウェッジは音と距離が一致することが大事で、ジューシーのウェッジは打感が気に入っています。フェースに乗せて低く出すこともできるし、アイアンのようにショットで使っても吹き上がりすぎないので、距離感が合います。

ソールはスタンダードタイプでバウンス多めの「Bソール」。薄いライからでも安心です。
バンカーショットは、スピンではなく球質とスピードで球を止めるタイプなので、ソールの抜けが大事なのですが、その点でもこのウェッジは使いやすいんです。


――バッグに同じSWが3本入っていました。

伊藤 58度のウェッジは年間4本くらい使うのですが、最新のものを試合で使って、溝がヘタってきたら通常のラウンド用に下ろし、さらに最新を入れたら古いものは順次練習用に下ろしていくんです。

逆に51度のほうはスピンが入りすぎると距離が合わせにくいので、少し使い込んだくらいがちょうどいいんです。


SWはバッグに3本入れ、試合用→ラウンド用→練習用と下ろしていくという


――パターはいまオデッセイ「トライホット5K ONE」ですね。

伊藤 ブレード型が好きで、インサート違いの2本のピン型がメインです。感覚を使って「球さばき」をしたいので、操作性が高いブレードが短めのピン型が好きなんです。

ただ、調子が悪くなってくるとアライメントが取れなくなってくるので、そういうときはセンターシャフトを使って「真っすぐ」を取り戻すリハビリをしたりします。


「球さばきをしたい」ので、ブレード長が短めのピン型が好み


伊藤プロは300ヤードヒッターの飛ばし屋だが、セッティングの考え方にはアマチュアのお手本なる点が多い。セッティングに関して悩んでいる人がいればプロの考え方を参考にしてみてはいかがだろうか。


伊藤プロのセッティングの基準はドライバーにある点も、アマチュアにとっては参考にしやすいかもしれない
 


ゴルフ5契約選手情報はこちら

https://store.alpen-group.jp/corporate/csr/sponsorship/

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