【プレステージのBIGBOSSが語る ~フィッティングとは~ Part1】「いいものを納得して買ってもらえるお店を作りたい」キーパーソンの想いが詰まった店舗、それが「ゴルフ5プレステージ」
バリエーション豊かでクオリティの高い品ぞろえと、ハイレベルなフィッティングに代表される質の高い接客で多くのファンを持つゴルフ5のハイエンド店舗「ゴルフ5プレステージ(以下プレステージ)」。
現在、東京は日本橋、新宿、広尾の3店舗、そのほかに名古屋、神戸と国内に5店舗を展開しており、訪れる多くのゴルファーは、そのフィッティング力の高さに納得し、全幅の信頼を置いてリピーターとなるという。また、ゴルファーとのコミュニケーションの多さ故の豊富な品揃えもあって、巷のゴルフショップとは一線を画す、まさにゴルフ界のトレンドを引っ張る存在と言っても過言ではないのが、プレステージという店舗なのだ。
そんな他に類を見ない特別な店舗が生まれた背景には、プレステージの立ち上げから携わり、その土台を作ったキーとなる人物の存在があった。「プレステージのBIG BOSS」と呼ばれる小口貴彦さんだ。
本連載は【プレステージのBIGBOSSが語る ~フィッティングとは~】と題し、ゴルフ界注目のプレステージとは一体どんな魅力を持ったゴルフショップなのかを、小口さんの話を通して、その取り組みやプレステージの「背骨」でもあるフィッティングの哲学を紐解いていく。
第1回目となる今回は、プレステージの成り立ちや立ち上げの経緯について語ってもらい、プレステージとはどんな店舗なのか、どんな思いが込められているのかを掘り下げていく。
――プレステージのキーパーソンである小口さん、現在の立場を教えてください。
小口 「『プレステージ地区長』です。プレステージ5店舗を統括する立場にいます」
――1号店である「プレステージ日本橋店」の立ち上げから携わっていらっしゃるとか。
小口 「2016年、アルペンが新形態のゴルフ店舗立ち上げを計画した際に、プロデュースするポジションに抜擢されました。私はフィッターとしてフィッティングのことばかり考えている現場型のスタッフだったのですが、その数年前に売り上げが低迷していた東京都内のゴルフ5の立て直しを命じられて、成功した実績があったんです。お客様一人ひとりがより多くの商品に興味を持ってもらえるように商品の構成を一から見直し、その結果、大成功しました。でも、ゴルフ5的には常識外れのやり方でした。私はそれまで店長経験もほとんどなかったので、そういった固定観念にとらわれなかったのが良かったんでしょうね」
「プレステージのBIG BOSS」こと小口貴彦プレステージ地区長。プレステージの立ち上げから携わるキーパーソンだ
――新店舗でも同じようなことをやろうと考えた?
小口 「もともと私自身、質のいい商品を提供してお客さまに喜んでほしいという考えが強かったんです。価格が高いものにはそれ相応の良さがある。その良さをお客さまに伝え、理解してもらうことで、お客さまが納得をして購入をしてくださる。この関係が成立すると、販売員もお客さまも、両方がうれしいはずなんです。前述の東京都内のゴルフ5で立て直しをした際はこれが成功したので、新店舗もこのやり方でお客さまに喜んでいただきたいなと」
――高額商品を売る店舗という意味ですか?
小口 「いえいえ、結果的に高額商品が増えてしまいますが、高いものを手に取ってもらうこと自体が目的ではなく、良いものを納得して買っていただくことが大事。私はお客さまに百貨店のように買い物を楽しんでもらいつつ、しかも百貨店にはできないことをやりたかった」
――ライバルは、ほかのゴルフショップではなく百貨店だったんですね。
小口 「私は百貨店のお客さまを研究して、百貨店は『家族みんなで買い物に来る』ということに気付いたんです。家族みんなで来店し、みんなで商品を見て歩き、奥さんやお子さんが『アレいいな!』って言って、お父さんが『いいよ、買ってあげるよ』って言う。新しい店舗でも、こういうお客さまのシーンをイメージして、家族みんなで買い物を楽しんでいただける空間を作りたかった。そのためには、マスに売れる商品だけでなく、色・デザインや対象年齢など、商品のバリエーションも幅広く取りそろえなければいけないんです。だからプレステージのオープンに際しては、ゴルフアパレル大手のTSIさんを説得して、『パーリーゲイツ』『マスターバニーエディション』『ジャックバニー』という決して同じ店舗で並ぶことないブランドを、横並びでお客さまに選んでいただけるようにしたんです」
――セレクトショップ的な発想ですね。
小口 「お客さまは全部見たいんですよ。それをお店の都合で『これしか扱っていません』というのは不親切だと思ったんです」
――店内のデザインやディスプレイなども、かなり凝っています。
小口 「高級感を演出するのはもちろんですが、お客さまに提案できる環境づくりを重視しました。アパレルにしても、セレクトショップのようにいろんなブランドのウェアを組み合わせてコーディネイトでご提案したいので、従来のゴルフショップにはなかったガラステーブル型の棚を設置して、その上にコーディネイトを並べられるようにしたり、ヘッドカバーの陳列にもこだわりました」
テーブルにウェアを並べてコーディネイトで提案できる店舗づくりにこだわったという
ヘッドカバーディスプレイ用の什器も、「見せ方」にこだわって自ら開発したという
――社内で反発はなかったのですか?
小口 「ものすごくありましたし、大きな声では言えませんが敵も作りました(笑)。良いものを低価格で提供してお客さまに喜んでもらうというのが当時のゴルフ5の常識でしたから、従来の店舗では陳列さえ許されないような商品を仕入れて売ろうなんて、なかなか理解してもらえませんでした。でも当時の上司が私に全権を任せて、思い切ってやらせてくれました」
――フィッティングに力を入れたのはどうしてですか?
小口 「私自身がもともとフィッターでしたので、かなり勉強もしましたし、しっかりとしたノウハウはありました。でもクラブに関しては、お客さまに納得していただいて、買ったことに満足していただかなくてはならない。お客さまは『飛んで曲がらないクラブがほしい』とお店にいらっしゃいます。それに応えられればお客さまはビックリして感動して、ファンになってくださいます。私のフィッター時代のお客さまには、私のアドバイスがないと不安でクラブが買えないと言ってくださる方もいて、他店舗から『小口さん、このクラブ買っていいかな?』って電話をかけてきた方もいるんです(笑)」
――それはフィッターとして信頼されていることの証ですね?
小口 「そうですね。お客さまも信頼できるフィッターにアドバイスを貰えれば安心だし、フィッターの私にとっても信頼されているといううれしさがあります。フィッターにとっては、メチャメチャうれしいことなんです。お客さまにもフィッターにも、こういう体験をより多くしてほしい。私はそう思っています」
お客さまの要望に応えるためにはフィッティングが必須。とくにクラブフィッティングには力を入れた
――それにはフィッティングが必須というわけですね。
小口 「はい。だからプレステージは、シューズ、グローブ、サングラス、すべてにフィッティングを取り入れ、従来にないフィッティング特化の提案型の店舗を目指しました」
サングラスやシューズもフィッティングありきの店づくりを考えたという
徹底的にお客さま目線で、「良い商品を納得して買ってもらう」ことを目指したというゴルフ5プレステージ。次回の【プレステージのBIGBOSSが語る ~フィッティングとは~】は、プレステージの根幹ともいえる「フィッティング」にフォーカスし、小口さんのクラブフィッティングにまつわる哲学に迫る。
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https://www.golf5-prestige.jp/
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