【ゴルフ5レディス2024レポート】伸ばし合いの前半から後半はガマン合戦。竹田麗央選手が最終ホールをバーディで締め今季5勝目
「ゴルフ5レディス」最終日。台風の影響による雨で2日目がサスペンデッドとなり、36ホールの短縮競技となるなか、今日は朝から秋晴れ。コースの水も概ね引けて絶好のコンディションとなりました。
一部の組は昨日のプレーの途中から再開する形で、もっとも進んでいたトップの組は8番ホールから。1番ティーは第10組目からスタートとなりました。
『TOPスタートは8番ホールのグリーンからスタート』
午前中のプレーを引っぱったのは、初日を1アンダーの38位タイで終えていた仲宗根澄香選手でした。中断前の2番ホールのバーディに加え、再開直後の4番から7番まで4連続バーディ。前半を31の好スコアで回り、6アンダーのトップに躍り出ました。
森田遥選手、山内日菜子選手、安田祐香選手らも前半からバーディを量産して追い上げます。
『仲宗根澄香選手は前半5バーディを奪いトップに躍り出る』
『森田遥選手も同じく5バーディを奪い上位争いに食い込む』
そんななか、メルセデスランキングトップの貫録を見せたのが、4アンダーの4位タイから最終組の3つ前の組でスタートした竹田麗央選手。1番をバーディ発進後、2番で3パットしボギーを叩きますが、3番からは4連続バーディ。アッという間に先行組を追い越し8アンダーの単独トップに躍り出ました。
しかしここからは竹田選手を中心に、森田遥選手、仲宗根選手、山内選手らが一体となってトップグループを形成し、スコアを伸ばしながらの混戦模様となります。
一時はトップと3打差に20人がひしめく形となり、誰が抜け出すか予想がつかない展開でした。
しかし後半に入って流れは一変します。
多くの選手が10番パー5でバーディを奪うものの、その後は上位選手のスコアが伸びず、ジリジリとしたガマン比べのような展開になっていきます。
竹田選手は10番を終えて9アンダーのままパーが続き、森田選手が12番を終えて8アンダー、安田選手も14番を終えて8アンダーと伸び悩む上位陣。
この段階で仲宗根選手がホールアウトし、7アンダーのスコアを確定させます。
そのなかでも勢いが止まらなかったのが山内選手。後半も10、13、14番でバーディを獲り、10アンダーの単独トップに立ちます。
スタートが遅い組では、10番を終えて7アンダーの原英莉花選手、9番を終えて6アンダーの最終組のささきしょうこ選手らが気になる存在です。
『最終組のささきしょうこ選手も9番ホール時点で6アンダー』
上位陣が重苦しい雰囲気でプレーを続けるなか、森田遥選手が15番パー5で右のバンカーから1打で脱出できず、痛恨のダブルボギーで優勝争いから脱落。
山内選手も17番ホールで2打目が木のスタイミーになり、グリーン右に外したところから寄せ切れずボギーとなり、9アンダーで竹田選手と並びました。
『山内日菜子選手は17番ホールで一つ落としてしまう』
一方竹田選手は、16番パー5で2打目をグリーン手前のドライクリークのラフに入れてしまい、そこからのアプローチを乗せられずピンチを迎えますが、4打目をうまく寄せてなんとかパーセーブ。これがトップタイをキープする、大きなプレーとなりました。
そして迎えた18番。竹田選手はドライバーをフェアウェイ真ん中、グリーンまで残り75ヤード地点まで飛ばします。そこからの2打目はピンの奥1.5mのバーディチャンスに。大きくフックする急傾斜のラインでしたが、これを沈めてバーディフィニッシュ。10アンダーの単独首位でホールアウトしました。
『竹田麗央選手が見事バーディフィニッシュで単独首位に』
後続組では、後藤未有選手が8アンダー、原英莉花選手、永井花奈選手、政田夢乃選手らが7アンダーまで伸ばしますが届かず。
最終組もスコアを伸ばし切れず、村田歩香選手とウー・チャイェン選手がトゥデイ1アンダーでトータル6アンダー、ささきしょうこ選手も本日3アンダーと健闘しますがトータル8アンダー止まりとなり、竹田選手の逆転優勝が決まりました。
『1日目終了時点での上位勢は伸ばしきることができなかった』
竹田選手は、これが今シーズン5勝目。4月の「KTT杯バンテリンレディス」での初優勝から5カ月に満たないながら、貫録すら感じるプレーぶりです。
ドライビングディスタンス4位の飛距離はもちろん、パーオン率1位、平均パット数(パーオン時)4位、リカバリー率9位と弱点のないプレーで、スコアで先行する選手にも「竹田選手は伸ばしてくるはず」というプレッシャーを与える存在でした。
多くの選手が苦しむ後半の展開でもボギーを打たず、最終日の最終ホールでバーディを奪っての逆転勝利は、さすがと言うほかありません。
メルセデスランキングでも後続を引き離し、年間女王を大きく引き寄せる1勝となりました。