テニスのサーブの打ち方とは? フォームの基本的なコツを知ろう
硬式テニスでは、サーブの威力や精度次第で勝敗が大きく変わってしまう場合も多いです。サーブは必ずお互いが打つことになるため、得意な方なら自身がサーブを打つサービスゲームを優位に進められます。
しかし、サーブはプロでも失敗してしまうことがある難しいプレーです。テニス初心者の方の多くは、サーブに苦手意識を持たれているかもしれません。
そこで今回は、テニスのサーブの打ち方の基本的なコツや練習方法をご紹介します。
【目次】
■テニスのサーブの種類
テニスのサーブは、ボールにかかる回転によって大きくフラット、スライス、スピンの3種類に分けられます。まずは、それぞれのサーブの特徴を簡単に覚えておくと良いでしょう。
・フラットサーブ
ボールに回転がほとんどかからず、直線的な軌道を描けるのがフラットサーブです。回転がない分コントロールが効きづらいショットですが、スピードのあるサーブになります。
フラットサーブを打つ際は、ボールの真後ろにラケット面を当てて、回内(ねじり)の動作を使って狙いたい方向にラケットを思い切り振り抜くのがコツです。
・スライスサーブ
進行方向に対して横方向の回転をかけたボールを打つサーブで、接地後のバウンドが低くなるのが特徴です。ボールの真後ろにラケット面を当てたら、打ちたい方向へラケットが直角に近い角度になるように振ります。
フラットサーブに比べるとスピードは出づらいものの、回転量や方向を調整するだけで、ボールが飛ぶ方向を変えることが可能です。
・スピンサーブ
進行方向に対して巡回転のかかったボールがスピンサーブです。右利きの方がスピンサーブを打った場合は、高い軌道からボールが落ちた後に、右方向へ向けて高くバウンドします。
回転量の多いスピンサーブを打ちたい場合は、ボールの真後ろにラケット面を当てたら、打ちたい方向へラケットを直角に振るのがコツです。
ボールがネットよりも高い位置を通過するので、サーブを入れなければいけないサービスボックスを狙いやすいのが特徴です。
また、スライスサーブと同様に、回転のかけ方を調整して使い分けることもできます。
■テニスのサーブを打つ際は正しいフォームが重要
テニスのサーブを上達させるためには、正しいフォームを覚えることが重要です。テニスでは、サーブの種類に関わらず、体の使い方はほとんど変わりません。正しいフォームができていれば、サーブは自然と上達していきます。
テニスのサーブを大きく分解すると、トスを上げる・ラケットを後ろに引く・体重移動を行い沈み込む・地面をけり上げる・スイングする、という5つの動作でできています。
これらはすべてがつながってサーブという一連の動作を作り上げているので、サーブを行う際は5つをスムーズに行えているかどうかの確認が必要です。
■サーブを打つ際の基本的なコツ
サーブを打つ際は、基本的なサーブのコツを覚えることが大切です。打ち方のコツを覚えておけば、サーブの成功率を高め、得意なプレーにできるでしょう。
サーブの際に確認しておきたい、基本的な打ち方のコツをご紹介します。
・グリップの握り方
テニスラケットのグリップの握り方は、コンチネンタル・ウエスタン・イースタンなどの種類があります。自身の持ちやすい持ち方を選ぶ必要はありますが、硬式テニス初心者の方にはコンチネンタルがおすすめです。
コンチネンタルでは、ラケット面を地面に対して垂直にして、包丁を握るようなイメージでラケットを持ちます。癖がある持ち方ですが、コンチネンタルはボールに回転をかけやすく、プロネーション(回内)動作も行いやすいというメリットがあります。
プロネーションとは、手首をひねり、横向きになっているラケット面を正面に向ける動作のことです。プロネーションが上手に使えるようになると、サーブのスピードアップが見込めます。
・トスは真っすぐ上げる
テニスのサーブは、片手でトスして上空に上げたボールに対してスイングを行います。トスを正確に上げられないとフォームが乱れ、サーブが失敗する原因になってしまいます。トスは真っすぐ上空に投げるようにしましょう。
右利きの方の場合、ネット側に出している左足から、ラケット面1つ分ほど前に向けてトスを出すと打ちやすいです。
トスを上げる際は、ボールを握るのではなく指で支えるように持ち、ボールを上に置いてくるイメージで放りましょう。この時、肘や手首は曲げず、ボールに回転を加えないようにトスを高く上げることも重要です。
・トロフィーポーズを意識する
トロフィーポーズとは、トスを上げて体が沈み込んでいる際のフォームを指します。きれいなトロフィーポーズを意識するのも、サーブを上手に打つためのコツです。
トスを真っすぐ上げる、テイクバックを取って利き手は後ろに引く、トスを上げた側の足に体重をかけて沈み込む、という3つの動作を意識すると、きれいなトロフィーポーズになります。
この3つの動作をスムーズに行えれば、後はラケット面でボールをミートするだけで、自然とサーブが打てるようになるでしょう。
・肩の場所を基準に考える
テニスのサーブのスイングでは、肩の位置が重要です。サーブのフォームを取る際は、肩の位置に意識を向けてみてください。
例えば、トスを上げてトロフィーポーズをとっている場面では、ラケットを持っている側の肩が下がっているはずです。一方で、スイングを行う際はラケットを持っている側の肩が上がり、ネット側にあった肩が下がります。
この2つの肩の高さの入れ替えを意識すれば、体をひねる動作が行いやすくなるでしょう。
ただし、上半身のひねりだけに意識を向けてしまうと、体の安定感を失ってサーブを失敗しやすくなります。下半身を使って、体の回転を抑える意識を持つことも大切です。
ラケットを持っている側の足を後ろに残すイメージを持つと、体が開かずに安定感が増します。
■サーブの打ち方を覚えるための練習方法
サーブの打ち方を覚えるためには、コツを意識して練習を繰り返し、体にフォームを覚え込ませることが大切です。では、具体的にどのような練習を行えば良いのでしょうか。サーブの練習方法の一例をご紹介します。
・フォームチェックを行う
サーブ練習の一環として、フォームチェックを行って自身の打ち方を確認しましょう。きれいにできていると思っていても、自身では気づけない癖がある場合もあります。
スマートフォンで動画を取ったり、友人やコーチに頼んだりしてフォームチェックを行い、サーブ時のスイングを修正していくことで、サーブの正しい打ち方を体に覚えさせられます。
・高くトスを上げる練習
フォームに大きな問題がなくサーブは打てるものの、ボールに回転がかからなかったりスピードが出なかったりする場合は、トスが低すぎる可能性があります。トスを高く、安定して投げるための練習も必要です。
腕の力だけでなく膝の屈伸運動も使うことを意識して、体全体でボールを真上に高く上げられるように練習を繰り返しましょう。トスしたボールをその場から動かずにキャッチする練習を行うと、真っすぐトスを上げられているかを確認することができます。
・的当て練習
フォームのコツを覚え、サーブが安定して打てるようになってきたら、コントロールを高めるために的当て練習を行うのがおすすめです。複数個の的に連続してボールを当てられれば、サーブをしっかりと狙い通りの場所に打てるようになっています。
ただし、この練習は的が大きすぎると効果が薄く、小さすぎると当てるのが難しくなります。自身の実力に合わせて、適度なサイズの的を用意するようにしましょう。
■サーブのコツはきれいなフォームを覚えること
テニスのサーブが上達するためのコツは、きれいなフォームを習得することです。しっかりとした打ち方ができていれば、後はラケットの当て方を工夫するだけで、さまざまな回転のサーブを打てるようになります。
自身のフォームを見直しながら練習を繰り返し、サーブを武器にできる選手を目指しましょう。
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