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other2022.01.13

ミス・ユニバース・ジャパン ナショナルディレクター美馬寛子さんが語る「世界で活躍する “美しい女性”が実践しているトレーニング方法」

ビューティーコンテストとして、世界3大ミスコンの歴史と権威のある「ミス・ユニバース」。その世界的なコンテストのナショナルディレクターとして活躍するのが、美馬寛子さん。真に美しい現代女性の発掘と育成・発展を総合的にプロデュースし、「日本そして世界で活躍をする女性リーダーを世に送り出したい」そう語る美馬さんの過去・現在・未来を語ってもらいました。


■父の他界で、「明日人生どうなるかわからない」という危機感からミス・ユニバースへの挑戦を決意

――美馬さんは、学生時代に陸上競技で活躍されていたんですよね?

小学生でミニバスを始めていて中学校でもバスケ部に所属したんですけど、中学校1年生のときにギランバレー症候群という病気になりました。

ギランバレー症候群って運動神経や皮膚の神経に障害が出る病気なんです。体が直接当るスポーツは当分控えたほうが良いと、ドクターストップがかかって。でも、運動は何かしたい気持ちがあって、高跳びを始めるんです。

中学校3年で始めましたが、身長の高さも活かせたりして、数ヶ月後に全国中学校大会の標準記録を突破することができて。全国大会に出場して、高校の推薦いただいて。高校でも陸上部で国体やインターハイに出場して、そのまま大学も日大の陸上部に所属して高跳びをずっと続けていました。


――そこから現在に繋がる、ミス・ユニバースへの参加となるきっかけはあったのですか?

大きかったのは、父親が大学1年の時に事故で他界してしまうんです。高校3年で祖母も事故で他界して、2度も身近な人が亡くなるということを経験したときに、大学を卒業して、徳島に戻って体育の教員になるという夢もあったのですが、「明日人生どうなるかわからない」という感覚をもちました。同時に東京でしかできないことを考えるようになったんです。身長が高かったのでスカウトされて、モデル活動をしていたのですが、「モデルをやっても将来が見えにくいことが多いけど、ミスコンだったら何か学ぶことができるんじゃないか」という母親の薦めで、あるミスコンテストを受けたんです。

すると、とんとん拍子で関東代表になって、ファイナリストとして選ばれました。

“ダークホース”と呼ばれてテレビの密着取材などを受けてたんですけど、自分の中でミス・ユニバースに対するギャップを感じて、そのミスコンテストを辞退したんです。個性を潰して、自分らしくない生き方をしていくの嫌だなって思って。

だけど、数日後にテレビを見ていたら、2007年のミス・ユニバース日本代表の森理世さんが世界で優勝したニュースが流れてきて。同時に注目されたのが、ナショナルディレクターのイネス・リグロンというフランス人の女性が日本人女性を世界一の美の大会で優勝させた快挙が大きくクローズアップされて。この人の元なら貴重な学びができるんじゃないか、優勝しなくても得ることがあるんじゃないかというので、消印有効の最終日に書類を出して応募したのがきっかけです。


――それが、結果的にミス・ユニバース日本代表への道になるんですね。

日本代表を目指して応募した大会じゃなかったので、優勝できたことが驚きでした。教員になりたかったという想いもあり、自分が目指したい対象が、イネス・リグロンというナショナルディレクターでした。彼女は日本人に対して、とてもチャンスを与えてくれる。彼女のような存在を目指す過程で世界大会も経験したい気持ちもありました。

世界大会を経験して、ナショナルディレクターになるために、シンガポールへ住み込み彼女のもとで10年勉強させてもらいました。自分がミス・ユニバース日本代表になった10年後にミス・ユニバースの日本の運営権利を取得し、ナショナルディレクターに就任すくことができたので、時間はかかりましたが、やるべきことと、やりたいことに向けての自己投資期間だったと思います。


■カリキュラムを渡すのではなく、「これからどんな人生を歩んでいきたいか」というビジョンを描いてもらう

――ミス・ユニバースの挑戦時に、美しさへの追及でどんなことを取り入れたりしたんですか?

走り高跳びの競技をやっていたこともあり、他のアスリートと比べて身長が高くてスリムでした。でも、モデルや女優という、エンターテインメントの業界で周りと比べると体は大きいし、筋肉がついてました。

美しい女性の体を目指して不要な筋肉をどう落とすのかが課題でした。食事でのダイエットや運動しての減量ではなくて、逆に運動しない、体を使わない。なぜなら筋肉を落としたいから。荷物を持つのも、手で持つだけで肩周りに筋肉がついちゃうので持ち方を研究して落としていきました。

今は痩せ型ですけど、当時は毎日のように「なんで痩せないんだ」と周りからずっと言われてました。カロリーも摂らない、運動も頑張ってるのに体重が落ちていかない、周りに比べるとふっくらしているのは物凄くコンプレックスでした。


――ミス・ユニバースなどで、健康面やスタイルの向上など指導やアドバイスは、どのようにされてるんですか?

まずカリキュラムの中で教科書を渡さないんです。なぜなら美しくなるためのテキストブックというのは一人ひとり違う。私が活用しているテキストブックは自分にしか適用されない。だから、最初に自分自身を知ってもらい、5年後10年後にどんな人生を歩んでいきたいかというビジョンを描いてもらうっていう。そこに合わせて「何を改善しなきゃいけなくて、何を自分で理解をしなきゃいけないのか?」というのを提案します。


―― 美馬さんはアスリートとしても活動されていたと思うんですけども、運動という観点では、どうでしょうか。

体型別にアドバイスはします。私のカリキュラムの中にファッションという項目があって、女性の体を5つタイプにカテゴリー分けにして、どういうファッションが相応しいのか。

どんなエクササイズが適しているのかを、提案はさせていただきます。

例えば、日本人って顔の大きさや小顔ってすごく気にするじゃないですか。

でも小顔という言葉は、英語になくて、もちろんsmall faceってあるんですけど、外国の人にとっては褒め言葉じゃないんですよ。

なぜかというと、特に欧米の人は肩幅が広くて首が長いんです。そうなると必然的に顔は小さく見えるんですね。顔の大きさを番組で検証させてもらって、標準の顔の大きさをくり抜いたボードがあって、それを私に入れても、ジャストサイズなんですよ。その代のミス・ユニバース日本代表の子も、顔小さいってみんなに言われる子も、入れるとその標準の大きさなんですね。

結局は体のバランスで、私も他の人に比べて身長が高いし、首の長さも長めで、肩幅があるんですね。そうなるとスタイルは良く見える。“ただよく見える”というだけ。

それを生徒さんにまず理解をしてもらって、どういう風に小顔効果を出せば良いかというと、“首の長さを長く見せる髪のスタイル”、“肩幅を大きく見せるスタイル”というトレーニングを伝えています。首の長さを長く見せるためには、ハルク筋という首から肩までの筋肉は絶対につけないほうが良いんですよね、女性は。

よくボディビルダーで肩の筋肉が盛り上がってるじゃないですか。そうすると首が短く見えるんですね。できるだけ肩をリラックスして、首と肩の上の筋肉を使わないようなトレーニングをするなど、そういう話をします。


――女性は美脚に対しての憧れも強いと思いますが、意識して指導してることはありますか?

ヒールを履くことです。理由は、つま先立ちをずっとしていることが重要なんですね。

つま先立ちをするとふくらはぎに筋肉が、収縮されるんですよ。アキレス腱が長く見えると足も長く見えるんです。

例えば、陸上の100メートル走で、ウサイン・ボルトなど元から足長いんですけど、とても綺麗な“スリムマッチョ”って言われる。一方で日本人はずーんと地面にへばりつくような、ふくらはぎの筋肉が下についてるんですよ。それはアキレス腱が短いんですね。

なのでヒールをずっと履いてつま先立ちをしていると、どんどんふくらはぎが収縮して筋肉が上のほうについてくるので、アキレス腱が長く見えて、膝の下が長く見えるんです。そうすると綺麗な足に見える。


――すぐに実践しそうな人がいっぱい出そうですね。

そうなんです。ヒールで歩くのは大変だと思うんですけど、家でもずっとつま先立ちでいるとか。電車に乗ってる際もつま先立ちになってみるとふくらはぎや足首の筋トレみたいになってヒールを履いてなくても効果を感じると思います。


■ミス・ユニバースから、日本の新しい女性リーダーを誕生させる。

――今後のビジョンや追い求めている理想像は、どんなことになるのでしょうか。

女性リーダーを多く輩出していきたいですね。もちろん憧れる日本の女性リーダーたちもいるんですけど、やっぱり他の先進国の国々に比べると、まだまだ女性が社会で活躍しているという現状ではないのかな。男女平等とかいう話ではなく、私たち女性がまずは意識を変えていかないといけない。男性リーダーで活躍されている方々って、強い覚悟を感じますが、女性の中には、「別にここで成功しなくても結婚すれば大丈夫」、「ここで成功しなくても子ども産んだら、キャリアもないし」と諦めている方もいます。

そこを変えていきたくて、私たちが声をあげていく。自分たちがリーダーになるという自覚を持って社会で活躍する、目指す分野で活躍するという自覚を持ってやっていくというところって、すごく大きなところだと思うんですね。

「男女平等だからできるだけ女性に重役のポジションを与えたい」と今のリーダーが言ってくれたとしてもそのチャンスをプラスに活躍できている女性が少ないと思うんですね。

そういうところも含め、10代後半~20代前半のミス・ユニバースに応募して来てくれている方々に対して、意識改善をしていきたい。その結果、数年後に20歳未満の子たちが憧れる女性リーダーというロールモデルがたくさん誕生しているようになるのかなと思うんです。


――美馬さんがやろうとしているのは、外見の美しさだけでなく内面にも魅力を携え、心から楽しく生き生きとした日々を送っている女性こそ美しい人。そういう価値観が広がって、女性が社会で活躍していくイメージですよね。

ミス・ユニバースも外見の美しさを重要視するんですが、一方でどれだけコミュニケーション力や訴える力があるのかを評価します。それで評価されたのが、今年の日本代表の渡邉 珠里です。自分らしさを持ちながら、どれだけ発言力と発信力を持ってコミュニケーションが取れるか。ミス・ユニバースでトレーニングすることで、新しいリーダー像が誕生できる仕組みが作れれば良いですね。


――このサイトは部活生も多く見ているのですが、美馬さんから、若い世代に向けてエールやアドバイスをお願いします。

私の世代と比べるとSNSなどの情報社会に変化すると、自分に対して自信や信念を持つことも難しいと思うんです。その中でも、自分自身で“考える力”を習慣化してほしいなって思います。

学校や部活に所属していると指導してくれる先生、監督、コーチがいると考えなくても物事が進んでいくんです。だけど社会で成功を掴みとるためには、溢れている情報に対して、どれが自分にとって正しいのかを考えて選択していかなきゃいけない。今のうちに自分で考えて実行する力を磨いてほしいなって思います。
 


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