【卓球】バックサーブとは? 特徴や打つ際のコツなどもわかりやすく解説
卓球のサーブのひとつに、「バックサーブ」と呼ばれるものがあります。しかし、プロ選手同士の試合でも見る機会は少なく、どのような打ち方かわからない方や、バックサーブが苦手という方もいらっしゃるかもしれません。効果的なバックサーブを打つためには、どうすれば良いのでしょうか。
ここでは、バックサーブの特徴や打ち方のコツなどをご紹介します。
【目次】
■卓球のバックサーブとは
卓球のバックサーブとは、名前の通りバックハンドで打つサービス(サーブ)のことです。カットマンが使うことが多いサーブで、体の正面を相手側に向けてボールを打ちます。基本的な打ち方の流れは、以下の通りです。
【バックサーブの基本的な打ち方(右利きの場合)】
1.卓球台のバック寄りに、体の正面を向けて立つ
2.右足を少し前、左足を後ろ側に置く
3.トスを上げたら、ラケットを左から右に引っ張る感覚でスイングし、ラケットの裏面で打球する
バックサーブはラケットを左から右に動かすため、ボールには左回転(逆横回転)がかかります。相手が返球しようとすると、自分のフォアサイド方向に返って来るのが特徴です。フォア側の強いドライブなどを得意としている選手なら、3球目攻撃を狙える可能性が高まります。
フォアサーブで相手を打開できず、自分が押され気味のシーンで使用すると、試合の流れを変えることができるでしょう。
■バックサーブの特徴
卓球のサーブでは、体を横向きにしてフォアサイドでボールを打ち出す「フォアサーブ」を使うことが多いです。では、バックサーブにはどのような特徴があるのでしょうか。
バックサーブのメリットやデメリットとしては、次のことが考えられます。
・簡単に打ちやすい
体の横でボールを打つフォアサーブは、打球する位置がズレてコントロールを乱すことがあります。一方で、体の正面で打つバックサーブはラケットにボールを当てやすいうえ、打球位置がズレにくいことから、ボールのコントロールをしやすいのが特徴です。
また、バックサーブなら初心者でも簡単に逆横回転をかけることができます。YGサーブや巻き込みサーブといった難易度が高いサーブを習得しなくても回転をかけられるのは、大きなメリットといえるでしょう。
コースを打ち分けるコントロールを身につけたり、回転のかかったボールを使ったりしたい方は、バックサーブから覚えることをおすすめします。
・使っている選手が少ない
現代卓球のサーブはフォアサーブが一般的で、バックサーブをメインに使っている選手はあまり多くありません。バックサーブを打ち返すのに慣れている選手が少なく、相手を翻弄できる可能性があります。
バックサーブを使いこなすことで、試合を優位に進めやすくなるはずです。他の選手と異なる武器を持ちたい方は、バックサーブを練習してみるのも良いでしょう。
・使える回転が限られる
バックサーブにはメリットだけでなくデメリットもあります。
バックサーブは基本的に、逆横回転をかけるのがメインのサーブです。下回転やナックルサーブといった他の回転をかけることもできますが、難易度は上がります。
慣れていないと回転のバリエーションが少ないため、構えの段階で回転を悟られる可能性が高いです。
また、体の正面でボールを打つことになるため、ラケット面が相手に見えやすい点もデメリットです。複数の回転を使い分けたとしても、インパクトの瞬間を見られて回転を見破られる恐れがあります。
一方で、フォアハンドは複数の回転を使い分けしやすく、インパクト時のラケット面も体をうまく使うなどして見にくくできます。バックサーブは、これらのデメリットを踏まえたうえで使用することが重要です。
■バックサーブのコツ
卓球初心者でも打ちやすいバックサーブですが、上手に打つためにはコツを知っておく必要があります。バックサーブを打つ際に意識したいコツを、3つご紹介します。
・トスを正確に出す
バックサーブを安定して打つためには、トスを正確に出すことが大切です。トスが正確でないと、サーブの度に打球位置が変わってしまい、ボールコントロールの難易度が上がります。
手のひらの中心にボールを置き、垂直に高くトスを上げるのがポイントです。トスを上げたら、ボールが下に落ちて来たところでラケットに当てましょう。できるだけボールが落ちてから打つことを心がけると、低く強いサーブを出しやすくなります。
ただし、手のひらを開いたままトスを真上に上げるのは初心者には難しいかもしれません。サーブを打つ練習だけでなく、トスを上げる練習も繰り返し行うことが大切です。
・卓球台から近い位置で打つ
卓球台から近い位置でサーブを打つのも、バックサーブを成功させるコツのひとつです。サーブを打つ位置が卓球台から離れていたり、高い位置から打球したりしていると、台上で2バウンドする短く低いサーブを打つことはできません。
できるだけ卓球台に近い位置から打つために、前傾姿勢でサーブを打つようにしましょう。
また、指先を卓球台につけてからトスを上げると、卓球台ギリギリの位置からサーブを打つことができ、卓球台の中でトスを上げる反則も防げます。
バックサーブで複数の回転を使い分けられるようになった場合は、できるだけ似たフォームから異なる回転のボールを打つ練習も行いましょう。
打球後のフォロースルーを似せる意識を持つと、フォームから回転が悟られにくくなります。
・体重移動を利用して打球する
バックサーブのコントロールを安定させるには、体重移動を利用することも大切です。体重移動でボールに力をしっかり伝えることで、コントロールが安定して強い回転もかけられます。インパクトのタイミングを掴みやすく、ミスを減らせる点もメリットです。
右利きの選手の場合は、トスを上げたタイミングで右足に体重を乗せ、インパクトの瞬間に左足に体重を移すイメージを持つと良いでしょう。
また、ロングサーブを出す際は大きく体重移動する意識を持つのもポイントです。体重移動を大きくすることでスイングがコンパクトになり、相手にサーブを悟られにくくなります。
サーブの長さをコントロールしたい場合は、ボールがバウンドした位置に注目してみてください。短いサーブはネットの近くに、ロングサーブはエンドライン付近に出すなど、サーブの長さを使い分けることで、回転のバリエーションを出しにくいというバックサーブのデメリットをカバーできます。
■バックサーブにチャレンジしてみよう
メインサーブとして使用する選手こそ少ないですが、回転を比較的かけやすくボールコントロールも簡単と、バックサーブは初心者でも打ちやすいサーブのひとつです。バックサーブを練習すれば、サーブのバリエーションを増やせます。フォアハンドと組み合わせて使うことで、相手選手を惑わしてミスを誘える可能性も増すでしょう。
バックサーブは、デメリットも多いですが工夫次第で試合の流れを変えたり、戦術を広げたりできるのが魅力です。卓球のサーブのバリエーションを増やしたい方は、バックサーブにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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