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outdoor2021.12.09

テントが濡れる原因は? 冬キャンプで意識したい結露対策

キャンプの際に、雨が降っていたり浸水したりしたわけでもないのに、朝起きたらテントの壁に水滴がついていた、シュラフ(寝袋)が水滴で濡れてしまい、快適に眠れなかったという方もいらっしゃるでしょう。テント内の壁に水滴がついたりアイテムが濡れたりする原因の多くは、結露と呼ばれる現象です。
結露でテント内が濡れてしまうのを防ぐためには、どうすれば良いのでしょうか。ここでは、テントで結露が起こる原因や、簡単にできる結露対策についてご紹介します。

 

【目次】

■テントで結露が起こる原因は?

■簡単にできるテントの結露対策

・テントを張る場所を工夫する

・テント内の換気を行う

・結露しづらいテントを使用する

・就寝時にマスクを着用する

・荷物を壁際から離す

■それでも結露した場合の対処法

■結露対策を行って冬キャンプを楽しもう

 

■テントで結露が起こる原因は?

テントで結露が起こる原因は?

 

キャンプ中にテントの内側が濡れている場合、原因のほとんどは結露です。結露とは、温かい空気が急激に冷やされることで、空気に含まれている水蒸気が水に変化する現象を指します。
キャンプ中のテント内は、人の体温や汗、呼吸、料理、暖房器具などが発する熱や湿気の影響によって、温度と湿度が上がっていきます。テント内の空気が暖まった結果、テント外の空気と温度差が大きくなり、結露が発生するのです。
特に冬キャンプシーンは、外気温が低く寒いため、テント内を暖房器具などで暖めることも多いはずです。テント内外の気温差が大きくなりやすい傾向にあるため、結露が発生しやすい季節といえます。

また、テント内ではなく、テントの外側や屋外に置いていたギアが濡れてしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。テント外が濡れているのは、結露ではなく「夜露」によるものと考えられます。
夜露の原理も基本的には結露と同じで、空気が冷やされることによって、空気中の水蒸気が水になって発生します。結露や夜露は、テント内外のアイテムが濡れたりカビが生えたりする原因となるので、対策が欠かせません。

 

■簡単にできるテントの結露対策

簡単にできるテントの結露対策

 

テントの内と外の温度や湿度を一致させることは難しいため、結露の発生を完全に防ぐことはできません。しかし、結露が起こりにくい環境を作ったり、テント内に置いているアイテムが濡れないように対策したりすることはできます。
ここでは、キャンプの際に行いたい結露対策の一例をご紹介します。

 

・テントを張る場所を工夫する

結露の発生する要因は、テント内外の気温差と周囲の湿度です。テントを張るキャンプサイトを選ぶ際は、海沿いや川の側といった湿った場所を避け、できるだけ乾いた場所を選ぶようにしましょう。日当たりが良く、地面ができるだけ乾燥してサラサラしている場所を選ぶのがポイントです。
設営の際は、地面からの湿気を防ぐためのグランドシートも活用すると、より効果的な対策になります。

また、防風・防水用のフライシートがついているダブルウォールテントを設営する際は、フライシートとインナーシートをしっかり張りましょう。シートの間に空気の層を作ることで、テント内外の温度差を小さくできるので、結露の発生を抑えられます。
フライシートがついていないシングルウォールテントを使っている場合は、テントの上にタープを張るのも結露対策として有効です。

ただし、フライシートやタープがインナーテントに触れている場合は、テントの内側に結露ができてしまう恐れがあります。フライシートやタープはしっかりと張って、空間を作るのがコツです。

 

・テント内の換気を行う

テント内の換気を行うのも、結露対策として有効です。換気を行い空気が循環すると、テント内外の空気の温度差は小さくなります。テント内の水蒸気を多く含んだ空気も排出し、水蒸気の量を減らせるため、結露を予防できるのです。

寝る際は暖房器具を消してテント内の温度が上がりすぎるのを防いだうえで、出入り口を少しだけ開けておきましょう。ベンチレーション(換気口)がついているテントの場合は、ベンチレーションを活用するのも手です。ベンチレーションと出入り口など、2か所以上の場所を開けておき、空気の流れを作るのがポイントです。
また、湿気がこもるのを避けるために、サーキュレーターを活用すると、より効率的に空気を循環させられます。

 

・結露しづらいテントを使用する

結露しづらいテントを使用するのも、結露対策として有効です。ベンチレーションがついていて換気を行いやすいタイプや、空気の層を作ることができるダブルウォールテントなどは、結露が発生しづらいテントといえます。

また、コットン(綿)製やポリコットン製のテントは、生地そのものが吸湿性を持っているため、結露が起こりづらいとされています。ポリコットン(テクニカルコットン)とは、コットンとポリエステルを混紡した素材です。コットンやポリコットンは、ポリエステルに比べると火に強く、焚き火などの火の粉が飛んでも穴あきしにくいというメリットもあります。

ただし、ポリエステルのテントに比べるとコットンは生地そのものが重く、持ち運びが少し大変かもしれません。生地自体が水分を吸ってしまうため、使い終わったらしっかりと乾かしてから収納することも大切です。

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・就寝時にマスクを着用する

人間の吐く息にも水蒸気は含まれています。呼気も湿度が上がる原因のひとつなので、就寝時などのテント内にいる間はマスクを着用する方法も、結露対策として有効です。マスクを着用しておけば、冬場の乾いた空気から喉を守ることにもつながります。
また、ポケットがついているマスクを用意するのもおすすめです。ポケット内にシリカゲル(乾燥剤)をしまえば、より効果的に湿度が上がるのを防げます。

 

・荷物を壁際から離す

結露対策を行っていたとしても、完全に結露の発生を防ぐことはできません。外気温などの条件によっては、結露が発生してしまいます。
シュラフやリュックなど、濡れてしまうと困るアイテムは壁際から離して置くようにしましょう。結露が発生しそうな壁面からアイテムを離すのが難しい場合は、荷物と壁の間にタオルを噛ませるなど、荷物に水滴がつかないように工夫することが大切です。

また、シュラフが濡れると快適に眠るのが難しくなります。シュラフが濡れるのを防ぐために、シュラフカバーと呼ばれるアイテムを活用するのもおすすめです。

 

■それでも結露した場合の対処法

前述の通り、結露対策を行っても完全に結露をなくすことは困難です。結露がテント内で発生した場合は、雑巾やタオルを使って丁寧に水滴をふき取り、カビの発生などを防ぐ必要があります。
テントの生地に水分が吸収されないように、水滴を叩いて払うように拭くのがコツです。

AC電源が使える電源つきサイトの場合は、撤収作業中にヒーターやストーブなどの暖房器具を使って、テントや夜露で濡れたアイテムを乾かしておくのもおすすめです。

 

■結露対策を行って冬キャンプを楽しもう

外気温が低くなり、テント内で暖房器具を使う機会が増える冬は、結露が発生しやすくなる季節です。カビの発生を防ぎ、テントを長持ちさせるためには、結露対策を行う必要があります。
ただし、結露対策を行っても完全に結露を防ぐことはできません。濡れたら困るアイテムは濡れづらい位置に置いておく、使用後のテントはしっかり乾かすといった対処方法も覚えておきましょう。

キャンプシーンで結露に悩まされていた方は、今回ご紹介した結露対策を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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