ポータブル電源でキャンプを快適に! 特徴や選び方のコツなどをご紹介
キャンプや車中泊といったアウトドアシーンで、電源がなく電気毛布が使えなかった、スマホの充電が切れてしまったなど、不便な思いをしたことがあるかもしれません。不便さを楽しむのもアウトドアの醍醐味ではありますが、できるだけ快適に過ごせるように準備をしたいものです。
アウトドアでも家電を活用したい、モバイル端末の充電切れを気にせず過ごしたいという方は、「ポータブル電源」を用意しておきましょう。
ここでは、ポータブル電源の特徴や選び方、長持ちさせる使い方のコツなどをご紹介します。
【目次】
■ポータブル電源とは?
ポータブル電源とは、本体に搭載した大容量のバッテリーに電気を蓄えておき、外部のデバイスに給電を行える機器のことです。USBやAC、DCといった複数の出力ポートを備えていて、スマホやタブレットといったモバイル端末を充電するだけでなく、電気毛布や小型の冷蔵庫なども接続できます。
ポータブル電源があれば、AC電源のないキャンプサイトや車中泊といったシーンでも電化製品を使えるようになります。電気毛布や電気ストーブなどを活用して、寒い時期でも快適に過ごすことができるでしょう。
また、災害の影響で停電が発生した際に、ポータブル電源でスマホを充電したり電化製品を動かしたりできる点も見逃せません。
アウトドアシーンだけでなく防災用品としても使えるため、家庭に1つは用意しておきたいアイテムといえます。
ポータブル電源と似たような用途のアイテムとして、モバイルバッテリーが挙げられます。どちらも事前に電気を貯めておき、他の機器に給電するアイテムという点は変わりません。
しかし、スマホやタブレットの充電に利用するのがメインのモバイルバッテリーよりも、ポータブル電源は多くの電化製品を動かせます。アウトドアシーンでたくさんの電化製品を使いたい場合は、ポータブル電源を用意しておくと便利です。
■アウトドア用ポータブル電源の選び方
キャンプや登山、車中泊といったアウトドアシーンで活用できるポータブル電源には、多くの種類があります。電池容量が増すほど重量が増え、価格も高価になるため、用途を踏まえて最適な商品を選ぶのがポイントです。
アウトドア用のポータブル電源の選び方をご紹介するので、参考にしてみてください。
・電池容量(Wh数)
ポータブル電源の電池容量(バッテリー容量)は、「Wh(ワットアワー)」という単位で表されています。1時間当たりの消費電力を表す単位で、例えば「100Wh」のポータブル電源なら、電力100Wを消費する機器を1時間使えることになります。
使用したい電化製品のW数や同時に接続する機器の量に左右されますが、キャンプや車中泊での使用がメインの場合は、500Wh以上を目安に選ぶと良いでしょう。500Wh以上の電池容量があれば、スマホの充電はもちろん、電気毛布や小型の冷蔵庫も問題なく使用できます。
ただし、電池容量が多いポータブル電源ほど重く高価な傾向にあります。容量だけでなく、持ち運びやすいサイズ感かどうかも確認しておくのがおすすめです。
・ポートの数や種類
出力ポートの数が少なかったり、使用するデバイスに適した規格のポートがなかったりすると、用意したアイテムが使えない可能性もあります。バッテリー容量に加えて、出力ポートの種類や数の確認も重要です。
ポータブル電源に搭載されている出力ポートの種類としては、ACやDC、USBなどが挙げられます。
例えば、スマートフォンやタブレット端末を充電するのがメインの場合は、USBポートが複数あるタイプがおすすめです。スマートフォンをこまめに充電する機会が多い場合は、急速充電機能を搭載しているかどうかも確認しておくと良いでしょう。
アウトドアシーン用のポータブル電源は、ACポートの数が多い商品だと便利です。家庭用の電化製品を接続できるACポートが複数あれば、普段家で使用しているアイテムをキャンプ場や車中泊でも使用できます。
・充電にかかる時間
頻繁にポータブル電源を使用する場合は、本体の充電にかかる時間も確認しておきましょう。短い時間で満充電にできる高性能モデルもありますが、一般的には大容量なものほど充電にかかる時間が長くなります。
また、時間と併せて充電方法の確認も重要です。連泊や車中泊、停電時といったシーンでは、自宅のコンセントにつないで充電できません。ソーラーパネルを利用した太陽光充電や、シガーソケットにつないで車内で充電できるカーチャージ機能が搭載されているものを選ぶと安心です。
・周波数や安全性
周波数の数値の確認も欠かせません。日本では、家庭用コンセントの周波数は西日本が60Hz(ヘルツ)、東日本が50Hzに分かれています。どちらかの周波数にしか対応していないポータブル電源では、異なる周波数の家電製品が使用できないため注意が必要です。
周波数以外にも、電圧(V)や定格出力(W)といった数値の確認も重要です。規格の合わない製品を無理に使用すると、故障や事故につながる恐れもあります。
また、ポータブル電源にはリチウムイオン電池が使われていることが多いです。発火する恐れがあるため、安全性も確認しておきましょう。
PSEマークをはじめ、保護機能や認証取得済みのマークがついているものだと安心です。
■ポータブル電源を長持ちさせるコツ
ポータブル電源は、スマホなどと同様に使用を続けるとバッテリーが劣化していきます。できるだけ長持ちさせるためのコツも覚えておきましょう。使用や保管の際は、以下の2点を踏まえておくと、長持ちさせやすくなります。
【バッテリー残量を残しておく】
ポータブル電源で使用されることが多いリチウムイオン電池は、残量100%の「満充電」や残量0%の「過放電」状態だと、寿命が短くなります。長期間保管する際は、バッテリー残量を50~60%ほど残した状態にしておきましょう。
また、充電回数をできるだけ減らす、本体を充電しながら他の機器に給電するのは避けるなど、電池にかかる負荷を減らすのも、長持ちさせるためのコツです。
【高温多湿環境を避ける】
ポータブル電源は、熱や湿気に弱い機器です。直射日光の当たる場所や、高温多湿な環境での使用・保管は、バッテリーが劣化する原因となるので避けてください。
使用中に布などで本体を覆うのも、熱がこもる恐れがあるため厳禁です。屋外で使用する際は風通しが良い木陰に設置するなど、周囲の環境に注意を払う必要があります。
また、冬場の寒い季節の場合は、梱包材などの中に入れて本体が冷えないように保管しておきましょう。ポータブル電源を冷やし過ぎると、充電容量が低下する恐れがあります。
■ポータブル電源を活用して快適なアウトドアを
ポータブル電源を用意しておけば、寒い日に電気毛布を使ったり、自宅の炊飯器や扇風機を使ったりして、より快適にアウトドアを楽しめるようになります。AC電源がないキャンプサイトでも電化製品が使えるので、キャンプ初心者の方でも安心してキャンプを楽しめるでしょう。災害対策のアイテムとして用意しておくのもおすすめです。
ただし、ポータブル電源は商品によって出力ポートやバッテリーの容量、定格出力などが異なります。どのような家電を使いたいかに応じて、自身に必要なポータブル電源を選ぶことが大切です。
キャンプ場や車中泊のシーンで、電源を使えずに不便さを感じたことがある方は、選び方のコツを踏まえながら、ポータブル電源を探してみてはいかがでしょうか。
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