【★短期連載★第4回】キャンプ初心者の1つ目のテントから、中級者の買い足しテントまで! ヒロシはテントをこう使い分ける!!
気温も暖かくなり、春は絶好のキャンプ日和です。
ちなみに、皆さん、キャンプとピクニック、どこに違いがあると思いますか?
ひとことでいえば、「そこにテントがあるのかい?」ということ。
テントが1つあるだけで、途端に、〝キャンプ感〟が出てくるものです。
連載4回目は、初心者が買う1つ目のテントや、中級者の買い替えや2つ目のテントについて、カリスマキャンパー、ヒロシさんに聞いてみました。
【目次】
■買い足しにおすすめなのは、〝カッコつける〟ためだけのテント
■ヒロシが主に使う、2つのコスパ最強テント
僕がソロキャンパーなので、とりあえず、ひとりのキャンプで使うテントの話をしますね。
僕らと同年代の人に、テントの絵を描かせると、だいたい三角の図形を描きます。これは、テントの中心にポールを立てて、中央の天井に山を作るワンポールテント、もしくは出入り口から見ると、アルファベットのAになっているようなA型テントのイメージが強いのだと思います。
でも、ワンポールテントもA型テントも、初心者がひとりで設営するのは少し難しい。くわえて、ワンポールテントは、テント内の中央にポールを立てるから、慣れていないと邪魔に感じたりするんです。A型テントは、安いものがあまり出ていないイメージがありますね。
そこで、初めての人は、とりあえず、安価で売っているドーム型テントを買うのがいいです。文字通り、天井がドームのように丸みを帯びるテントですね。柱となるポールを反らせて組んで、そこにテントの生地を引っ掛けます。ひとりでも簡単に設営できるものが多く出ているんです。
僕がいちばん長く使っているドーム型テントは、コールマンから出ているツーリングドームST。もう10年くらい前だと思いますが、当時2万円くらいで買った記憶があります。自分が入るインナーテントと、その上から被せるフライシートのq重構造になっているから、雨や結露に強いといわれています。まぁ、冬に使うと結露しますけどね……。
これが気に入って、7、8年はハードに使っていました。生地も丈夫だから、コスパもいいです。
でも、数年前に、「もう少し通気性のいい、夏にも使えるものが欲しいな」と思って、バンドックのソロドームを買い足しました(記事の冒頭の写真がバンドックソロドーム)。これもツーリングドームと同様、インナーテントとフライシートが別々の二重構造なんですけど、こちらのインナーテントはメッシュ構造。だから、夏でも通気性がよくて快適。メッシュだから蚊の侵入も防いでくれます。ただ、外にいるのと変わらないので、寒い日に使うのは厳しいですね。春・夏用といったところでしょうか。
このバンドックのソロドームは、重さが1.9キロと軽いのも気に入っています。ツーリングドームは丈夫なんですけど、4キロ以上あるから、持ち運ぶのが少しきついんです。
今も1万円ちょっとで買えるお買い得品なんですが、僕が買ったときには1万円を切っていたんです。当時、1万円を切るテントで、二重構造になっていて、僕好みの渋い色のテントは、あまり出ていなかった気がします。
バンドックのソロドームを組み立てるヒロシ。インナーテントがメッシュだからとても軽い!「夏は快適だけど、冬は厳しいよね」(ヒロシ)
■初心者におすすめするテントはこれ!
あと、僕が最近びっくりしたのは、アルペンのブランド・イグニオから出ている、TDドーム2というテントです。アルペンのコラムだから、完全に回し者と思われるんでしょうけどね(笑)。色もアースカラーで、重さも2キロちょっとで軽い。僕も設営してみたことがあります。先のツーリングドームと同様、入り口をメッシュのみにして、通気性をよくすることもできます。
ヒロシが感心した、イグニオのTDドーム2。
入り口部分はメッシュのみにもできる。入り口の反対側には換気穴もついており、開ければ、通気性がよくなるし、結露も発生しにくくなる。
何よりも値段がすごい。これで1万円を切るんです。完全にテレビ通販っぽいんですが、僕、このテントをアルペンの店舗で初めて見た時、「あぁ、僕が数年前にこれ見てたら、飛びついてたよね」というのが感想でした。
しかも、アルペンの店舗で、このテントがなぜか、目立つところに置かれていなかったんです。なんでもっと宣伝しないのかな、と思ったくらいです。いい時代になりましたよね。今からキャンプ始める人には、こういう安くて、便利なテントを最初に買えばいいと思います。
フライシートを閉じた状態。「なぜかアルペンの店舗でも、TDドーム2は大々的にアピールしていないんです。自社ブランドなのに、おかしいですよ!」(ヒロシ)
■買い足しにおすすめなのは、〝カッコつける〟ためだけのテント
ただ、快適なドーム型テントをずっと使っていると、その快適さゆえに、「もっと自然を身近に感じたいな」という気持ちが湧いてくるんです。人間って、本当に欲深いですね……。キャンプに慣れてくると、土や木を触っても「汚い」とか、あまり思わなくなってくる。そこらへんがテント買い替え・買い足しの合図でしょうか。
そういう人におすすめなのが、軍人が使うテントです。僕は、パップテントとワンポールポールテントを持っています。たしか、ヤフオクで買った記憶がありますね。
ヒロシが使っているものと同タイプのワンポールテント。まずは、2人分のポンチョコートを広げる。
2つのポンチョコートのボタンをつなげて、中にポールを立てると……。
ポンチョ2枚でできたワンポールテントが完成する!「ただ、この中に大人2人が入るのは、無理だよね」(ヒロシ)
こういったテントは、軍人2人のアウターやポールを合わせて1つのテントを作り、その狭い中で男2人が寝る、みたいな作りになっています。設営も難しくて面倒だし、生地は火の粉に強いコットンだから、とても重い。床の生地なんて気がきいたものはありませんから、地面は剥き出しです。
こんな不便なテントをなぜ使うか。キャンプ場なのに、さながら野営している気分に浸れるんです。軟弱な自分を〝カッコいい〟と思わせてくれる。はっきりいえば、その気分を味わうためだけですね。
ただ、寝るときは、地面に直に寝袋を敷くのは抵抗がありますよね。そういうときは、コットという簡易ベッドを使うんです。これも、軍用のものがあります。ただ、コットは、最新の安いものを使えばいいと思います。
ワンポールテントの中にコットとエアマットを入れる。スペースはかなり厳しいが、床に寝るのとでは、快適度は段違い。
■家族、カップルはレジャーシートをテントに代えてみよう
あと、ソロキャンプのことばかり話したので、僕にはほど遠い、家族やカップル向きの話をします。大きな公園だと、テント張りが許可されているところもありますよね。そういうところに、これまではレジャーシートを持っていった人は、テントに代えてみるのもいいと思います。
芝生の上で、何が楽しいのかよくわからないフリスビーで元気に遊んだ後に、テントの中に入って寝転ぶ。今度は、家のテレビの上の飾りものでしかなかったルービックキューブをやる。これが、なぜか楽しいんですよ。近所じゃ家では全然そんなことやらないのに。
あと、これからの時期は、レジャーシートだと日差しが気になるレディ、ジェントルマンも多いですよね。テントがあれば、太陽を遮ってくれます。グループキャンプ向けの大きめのテントであれば、その中で、椅子に座って、優雅に読書ができる。インスタにアップしたら、羨ましがられること、うけあいです。すごく贅沢な時間が過ごせますよね。
■人は狭いところが好き! テントの多様な楽しみ方
あと、大人も子どもも、狭いところが好きな人って多い。ソロ向けのドーム型テントを、部屋の中で設営して楽しむことが、コロナ禍中に流行ったようですけど、春のこの時期ならば、マンションのベランダや家の屋上に立てて、昼寝してみるのも、ワクワクすると思います。庭とかあったら最高ですけどね。ただ、管理組合に怒られても僕に文句はいわないでください。
春って、新作のテントが発売される時期でもあるんです。近くのアルペンとかのアウトドアショップ、あとはネットショップをチェックして、気になるものを見つけてみるのもいいんじゃないですか。テントがひとつあるだけで、アウトドアライフがぐっと充実しますよ。
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