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outdoor2024.06.14

【★短期連載★第5回】「外で食べる」が最高のスパイス! 極上ディナーに変わる、ヒロシの手抜きメシ大全!

急な雨は怖いですが、外に出るのが楽しい季節になってきました。

そんなときに試したいのが、「外で食べる」こと。

BBQが許可されている公園や、キャンプ場など、家の近くでも、「外メシ」を手軽に実現できるスポットは意外に見つかったりします。

連載5回目は、ヒロシさんに、アウトドアメシのたしなみ方をうかがいました。


【目次】

■家の焦げついた鍋が、いちばんカッコいい!

■ホットサンドだけじゃない! ホットサンドメーカーを使い倒す!

■石ナイフ、箸を作って使おう

■焚き火で焼く○○○は、美味しさのレベルが違う!


■家の焦げついた鍋が、いちばんカッコいい!

外で食べることは、 連載3回目の花見 でも、すすめました。あの時は、食べ物や飲み物を小型クーラーボックスに入れて花見を楽しむ、というライトなものでしたが、今回は、かんたんにできるアウトドア調理の話をしたいと思います。

もっとも手軽なのが、家で使っている鍋で、湯を沸かすこと。これであれば、カセットコンロを買うだけで実現できます。お湯を沸かして、そこにインスタントカレーとレトルトご飯を未開封のまま入れる。温めた後は、カレーをご飯にぶっかければ完成です。
湯煎のいいところは、洗い物をしなくて済むことですね。


ヒロシが使うガスバーナーは、コンパクトにたためるSOTOのシングルバーナー。燃料はスーパーやコンビニでも安く買えるCB缶なのも嬉しい。


もう少し調理を楽しみたいならば、鍋でインスタントラーメンを作ってみるといいです。お湯を沸かして、野菜や肉などの好きな野菜を入れて、ラーメンを入れる。出来上がったら、お皿に移さずに、鍋のまま冷まして、鍋から直接ラーメンをすするんです。

家だと、あまりやらない〝行儀の悪い〟食べ方ですが、外でこれをやると気分が上がる。軟弱な自分が、ワイルドになった気持ちになれるんですよ。

鍋は、最初は、家の鍋を使っていいんです。焦げついた鍋をアウトドアで使うことを恥ずかしがる人がいますが、むしろ、焦げついて使い古した鍋を使っているほうが、僕の中ではカッコいい。堂々と家の鍋でやるべきですね。

ただ、家の鍋は、コンパクトにならないため、持ち運びが不便です。最終的にはキャンプや登山用の鍋を買うほうが便利です。

僕が使っているのは、太田金属から出ているキャンプセット5。鍋2つ、皿3つをスタック(積み重ねて、コンパクトに収納すること)できるし、アルミ製ですごく軽い。アルミを使い倒したときの〝くたびれ感〟が、気に入っています。

鍋は、僕は主に鍋物を作るときと、ご飯を炊くときに使いますね。メスティン(飯盒)でご飯を炊くのもいいのですが、重ねてコンパクトに運べる鍋が便利だな、と思っています。


ヒロシ愛用のキャンプセット5。「皿が一つなくなっているよね。キャンプセット5の前は、スノーピークのを使っていましたが、それもアルミ製でした」(ヒロシ)


■ホットサンドだけじゃない! ホットサンドメーカーを使い倒す!

それと、簡単に作れるというと、ホットサンドメーカーを使った調理がおすすめです。食パンを使って、ホットサンドを作るもので、一時期、おしゃれなOLの間でも流行っていましたよね。


ヒロシが使っているバウルーのホットサンドメーカーシングル。一時期、売れ切れ続出で、入手できない状態だったが、今では入手可能だ。ヒロシのは、二つに分かれるように改造してある。


最近は高級食パンが話題でしたが、僕の中では、食パンって、申し訳ないんですけど、あまり魅力的ではないパンでした。菓子パンや惣菜パンが家にないとき、仕方がなく食べるパン、というイメージが長年あったんです。

でも、ホットサンドメーカーはこのイメージを変えてくれました。なんの変哲もない食パンが、ホットサンドメーカーに入れて、そこに肉やハンバーグ、野菜を入れて、押し潰して焼くと、お金を出して食べるような、贅沢品に変わるんですよ。


「これ、東京の丸の内で売ったら、500円くらいでバカ売れするんじゃないか、と思っているんですけど……」(ヒロシ)


僕は、このホットサンドメーカーにすごいはまって、「フライパン代わりにも使えるよね?」と気づいてからは、ウィンナーを焼いたり、餃子を焼いたりするようになりました。しかも、普通のフライパンで焼くよりも、なんか、美味しい気がするんです。

僕の想像ですが、蓋をして焼いているから、蒸し料理になっているんじゃないかな、と。ジューシーさを閉じ込めて、焼いてくれる。ホットサンドメーカーを持っていくようになってからは、アウトドア用の小さなフライパンをあまり使わなくなりました。僕は家でも使っているくらいですね。

さらに、ホットサンドメーカーは、先ほどの鍋を使ったインスタントラーメンと違って、家族や友人を沸かすことができる。つまり、〝映えアイテム〟なんです。これ一台あるだけで、キャンプやアウトドアでドヤ顔ができるので、これを使った調理を覚えてほしい。いつも脇役のあなたが、主役に躍り出れるのを、陰ながら願っています。


ウィンナーを焼いたり、餃子を焼いたりもできる。


アニメ『ゆるキャン△』で有名になったけど、中華まんをこれで潰して焼いてもおいしいんだよね。俺、『ゆるキャン△』より早くこれをやっていたんだよ」(ヒロシ)


■石ナイフ、箸を作って使おう

それと、僕なんかは、外で食べる際、自作の石ナイフや箸で食べたりもします。森で拾った枯れ木や、河原で拾った石で、食器を作るんです。これもすごく楽しい。

枯れ木は、ナイフで細く割っていけば作れるから、簡単です。石ナイフは、ちょっと時間がかかります。河原でちょうどいい大きさの平べったい石を見つけたら、水をつけて、大きな石に擦り付けて、鋭利に削っていく。刃先ができたところで、木に麻縄でしばりつければ、簡易ナイフの出来上がりです。

これで焼いたステーキを切って、食べたりすると、満足度が増します。


■焚き火で焼く○○○は、美味しさのレベルが違う!

あとは焚き火ですね。焚き火の始め方は 第2回目のコラム でも紹介しました。この焚き火で調理をする。焚き火はガスバーナーと違って、火力の加減が難しいのですが、僕がここで紹介したような簡単なものであれば、火加減を気にする必要もないでしょう。生焼けを防げれば、なんでもいいです。


焚き火で食パンを焼くヒロシ。焼けたパンを、鍋のカレーにつけて食べようとしている。


焚き火の直火で焼くのなら、おすすめは魚です。自宅だと魚を焼くのって、煙も大変だし、使い終わった後の掃除も手間がかかります。外であれば、これらを気にする必要がありません。

しかも、魚って、フライパンで焼くよりも、直火で無駄な油が下の焚火台に落ちるように焼いたほうが、断然に美味しいんです。これは、僕が5年以上やっている番組『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』(KAB)でも、ディレクターと対決して、証明済みですから。

家で調理するのは家事ですが、外で調理するのはエンタメなんです。外でやっているだけなのに、調理する工程が楽しいし、鍋に焦げついたご飯を洗い落とすのだって、なんだかちょっとワクワクする。

今の時期は、程よい気温なので、アウトドア調理にはぴったり。まずは、近くのBBQができる公園やキャンプ場など、グーグルマップで探してみてください。

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