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running2019.02.25

ベストアップデイト!大きく変わった「ナイキ オデッセイ リアクト フライニット 2」は要チェック!

オデッセイ リアクト フライニットは前作までを超えた!
今日は、前モデルから、ホント、ドラスティック(大きく)に変わった、「ナイキ オデッセイ リアクト フライニット 2」をご紹介しましょう。

探求、追及、冒険といった意味のある“オデッセイ”の名前をもつ、このシューズの原点は、1987年にエアソール搭載最高級モデルとして発売された名品「エアオデッセイ」にあります。それが、NIKE ZOOM AIR発表20年記念して2015年に「ズームオデッセイ」として高機能シューズ復権、生まれ変わりました。
 
そして、最高級モデルラインであったオデッセイシリーズは、今、庶民的な価格帯にも様変わり、税込価格12,960円とリーズナブルなシューズに。それでこの使い勝手は、費用対効果抜群だと言えます。
 
ズームエアーソールからリアクトソールに変わり、初のリアクトソール搭載モデル、エピックリアクトとほぼ同時にリリースされ、一言で表すと、クッションのエピックリアクト、スタビリティーのオデッセイリアクトという感じにです。では新しいオデッセイリアクト2をご紹介しましょう。
 
 
フライニット&シンセティックアッパーがすべての良さを引き出す!
前回のオデッセイリアクトからの大きな変更点は、アッパー(シューズ上部)だけです。でも“それだけ“の変更が、逆に大きくインパクトを与えました。わたしは、常に、こうやってモデルのマイナーチェンジがあったときに起きる、こんな現象に、「シューズって面白いなあ」って感じますね。
 
今回は、仕様の変更によって、アッパーとソールユニットの剛性バランスがとても良くなりました。上下のバランス感で履き心地が大きく変わるんです。ソールとアッパーの相性が良くなったといった方がいいでしょうか。
 
中足部から踵部がシンセティック素材でかなりしっかりとした形状になり、これがとても大きかったと言えます。足を付けたときにグニャという感触がなくなり、このオデッセイリアクトフライニットでは、踵中心にソール全体で接地する感触は申し分ない、とても気持ちが良いシューズになりました。
 
TPUのヒールクリップが、クッションのエピックリアクトとスタビリティーのオデッセイでは違います。内側のTPUの面積は少し大きく、サポート感は確かに足を着く度に感じるのですが、やはり総合力、アッパーのこの仕様変更で、このあたりも効果的になった感じです。

フライニットアッパーは前足部ストレスを大きく改善!
また前足部がフラニットアッパーに変更され、後足部のシンセティックとの配置バランスがとても良かったと言えます。柔+剛のバランス感の妙ですね。
 
またフライニット技術は、ナイキシューズの人気要素のひとつ。そもそもニットアッパーは、これからのランニングシューズに革命を起こし続ける素材。編む技術は、今までの縫う、貼るという生地を重ねる技術から、セーターのように段差のない生地になり、足あたり、通気性を改善、また、人を使っての縫う作業が減ることで、製造コストダウンにまでつながる素材です。
 
ただあえて言っておくと、かなりスッキリラインのシューズです。これは逆に、足回りが細みのランナーにとっては今まで感じたことのないフィット感になると思いますし、また、レギュラー幅ぐらいの方であれば、ワンサイズ上を試めす、5本指ソックスを普段履く方でも、ラウンドソックスで調整して履く、などすると快適になります。実際、わたしもそうしています。まあ、基本的に通常のシューズサイズよりタイト目です。

費用対効果抜群、その使い方もいろいろ
この大きく変わった「ナイキ オデッセイ リアクト フライニット 2」は、ドロップ10mm坂道構造の前方にランナーを導く、トレーニングシューズになります。踵のパーツを含めて、内側に足が入りすぎる過回内を抑えるスタビリティー系のトレーニングシューズです。
 
これからランニングをはじめるビギナーの方の1足にも最適ですし、またラン歴がありレーシングシューズも履くようなランナーは、トレーニングシューズとして使って、コンディショニングができるような安心感のあるシューズでもあります。
 
ナイキの名品、ペガサス同様、バーサタイル(多目的)に使える1足ではないでしょうか。レースペースの距離走や、テンポアップなんかにも併用できそうな軽量感ですし、使い方はランナーの数だけある、そんなシューズではないか、とそう感じます。
 
わたしは180分LSDを7分半で走るときに良く履いてます。トレーニングシューズなので、うまく体のバランスを崩し、接地時間を短くできるシューズ、ゆっくり走るのにはとてもいいです。そしてスタビリティーのオデッセイリアクトは接地感も安定、この用途が似合いますね。
 
オデッセイにもリアクトクッションニングシステムはあり!
最後に、とにかく、ポリウレタン系ソールの「リアクト」の感触はとてもいい、これは言っておきたいです。はっきり言ってソフトなフィーリングをいやだと言うランナーは少ないはずですし、足の裏から伝わる心地よさは、ランナーの本来的欲求なはずです。
 
フルマラソンを走れば、個人差はありますが、4時間前後のランナーでも5万歩は足を接地することになるでしょう。それは我慢でも、根性でもなくて、その一歩一歩を心地良くする道具があれば、その方がいいに決まっています。リアクトソールはそんなやさしさ、分かりやすさがあると思うんです。
 
それでいて、この熱可塑性ポリウレタンのソールは、耐久性が高く、基本的にプラスティックを軟質化させたものですから、スポンジ構造の現行商品のとの、そのクッション感継続の差は歴然です。
 
では、次回は、そのリアクトが最初に装着されたモデル、“クッション”の「ナイキ エピック リアクト フライニット 2」を紹介しようと思っています。

[関連記事] 「リアクトって知ってる?ナイキ エピック リアクト フライニット 2」を読む。



【著者プロフィール]
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
藤原岳久(F・Shokai 【藤原商会】代表)
 
日本フットウエア技術協会理事
JAFTスポーツシューフィッターBasic/Master講座講師
足と靴の健康協議会シューフィッター保持
 
 
・ハーフ1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン) 
・富士登山競走5合目の部 準優勝  (2005)

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