お店で足型測定してフィットしたランニングシューズを選ぼう!〜足型計測をしてシューズを購入する意味〜
ランニングシューズ選びのファーストステップ
コロナ禍で運動不足になって、ランニング・ウォーキングをはじめた、そういう方も少なくないと思います。健康志向の高まりは歓迎すべきですが、肝心なその足元はどうですか?用途に合ったシューズを履いていますか?サイズは合っていますか?
だって、あなたのその足の面積で体全体の重さを支えているんですよ!
また、ランニング、ウォーキングの動作を助ける道具、それがシューズでもあります。テニスのラケットやベールボールのバットとグローブのように道具を使うスポーツの経験者の方であればそれと一緒です。シューズが動作を補助、立ち方をサポートするのに欠かせないわけです。
ですからシューズによっては、続くものも続かないですし、膝、腰などの関節系の怪我をしてしまっては元も子もありませんよね。スポーツが習慣化するのに欠かせないものなのですが、その楽しささえ左右すると言っていいでしょうね。
わたしのシューズ選びのコンサルにも、コロナ以前とは違って、レースでのパフォーマンスアップ、怪我を治したいというような喫緊の問題を抱えているランナーさんよりもっと”シューズ選びについて知りたい”とか”自分に合ったシューズを知りたい”といった方が増えている印象ですね。
ということで、適切な用途のシューズを選ぶという話題はこちらでもたくさん記事にして来ていますので、今回は適切なシューズ選びにおけるサイズ計測の重要さと共にシューズ選びのポイントをお話ししていこうと思います。
シューズ購入時に足のサイズを何故測る必要があるか
シューズ購入時にお店に行って、お目当ての商品を見つけて、その次に販売スタッフを呼ぶときなんて声をかけますか?
「これの◯◯センチありますか?」ですかね?
そこは是非、これから
「足のサイズを測ってもらえませんか?」と声をかけてほしいですね、
実は、これがシューズ選びのファーストステップです。
そもそも自分の足のサイズを知らない方はまず測ってもらいましょう。それは、今まで自分が選んでいたサイズを否定も、肯定もするものになるかもしれませんが、まずはサイズを選ぶ基準となる根拠を探る意味でも大事なファーストステップです。
そもそも販売スタッフはあなたと初対面のことが多いでしょうし、シューズを選ぶのにあなたの足に対する情報が足りてないことは間違いないです。せめて基準の足の実測サイズぐらい知ってから選ぶだけも満足度、その精度も変わりますよね。
あくまでスタッフとの共同作業がシューズ選びです。スタッフから情報をもらって、購入者がサイズも含めて購入するかどうか判断するわけですからね。ウィン・ウインの方が絶対いいでしょう。
足のサイズ計測は一体どこを測るのが重要か?
サイズ計測は、あなたの体の重みがすべて足に乗った立った姿勢で測ります。左右で長さ、幅が違うのも当たり前ですから驚かないでください。シューズは履いてそれを寛容に受け入れてくれるもの。履いて快適になるものを探していきます。簡単に言えば、左が大きいはずなのに履けばあたらなくなる、なんて良くあることです。
足のアーチの伸長と言って変化しているケースでサイズが変わっていることが多いので、踵のハマり感とかソールの安定感などで調整されちゃうわけですね。
そして、足のどこを測るのか、たくさん計測する場所はありますが、まずは、足のレングス(長さ)、足囲(ウィズ)を最低でも測ってもらうとシューズのイメージがしやすいです。
こういう風に考えるとシンプルですよ。自分の足は広いなあ、と思っているとします。見た目は広いのでしょう。その上で、レングス=ウィズかレングス>ウィズの場合は、それは厚みがないだけで、平べったい薄い足型ということです。その場合、あまり過剰にワイドにしたりする必要がないわけです。
男性は大きめのサイズを選ぶ傾向があると言われているのは、幅に合わせすぎたサイズ選びです。もちろん、レングス<ウィズの場合ワイドも検討するといいでしょう。
また、例のような薄い足型の方は、特に足の横アーチが落ちている開張足の女性で目立ちますので、こちらも安易なワイドサイズを選択しないこと。フィット感が落ちてしまいますよね。
そして、足型の計測は、毎回測ってもらうか、時々測ってもらった方がいいですね。足はスポーツの継続や体調などで変化するものですから。
シューズがフィットしている状態とはどんな状態か?
ちなみにフィットしている感覚は言葉の通り感覚的ですので、もっと具体的に言いますと甲まわりと踵のホールド、そしてつま先の余裕がある状態を言います。足型もありますが、上述の通りどこか1箇所を合わせすぎるのはマイナスです。あくまでこの3つ(甲まわり・踵・つま先)のバランスがとれている状態がフィットしている状態といえるでしょう。
当然ですがシューズは小さくても大きくても履く意味のないものになってしまいます。例えば踵が浮いているサンダル状態、ひもが締まりすぎて痛い場所があるなど、大きめのシューズを選んでいる履いているケースが多いように思います。街角でシューズを履いている方々の足元を見かけると本当のフィット感を知らない方が多いように感じますね。
幅を合わせる、ヒモで締めればいいと言った大は小を兼ねるような考えは、シューズ選びには当てはまりません。特にスポーツで履くシューズはそうですね。
また持って重いけど、履いたら軽い、これもフィットしたシューズサイズを選ぶときの判断基準です。
例えば、こういうケースはサイズが大きいケースです。
・紐が極端に余る
・シューレースホールとホールの間が詰まる
・踵が抜ける
逆に、踵も甲もフィットしていて、つま先も余裕がないものは小さすぎると言えますね。
繰り返しますがシューズがフィットしている状態とは、甲まわりと踵のホールド、そしてつま先の余裕がある状態に尽きます。
最終ステップ:最後は自分で決めよう
最後にお伝えしたいのは、なんでも販売スタッフに任せすぎないことです。自分のことは自分がいちばん分かるはずです。情報やアドバイス販売スタッフからもらってサイズ選びは最後には自分で判断しましょう。
だからこそ、判断材料としてサイズを測る(測ってもらう)わけですね。
サイズを測っていればサイズの実測により具体的なイメージもつき判断もできます。
そして必ず、23.0が実足サイズならば22.5、23.0、23.5、24.0cm(0.5cmきざみの場合)まで2〜3サイズ出してもらい小さいサイズからフィティングをすることをお勧めします。何しろそれを履くのはあなたですからね。
あと足型計測をしておくことはオンラインストアでシューズを購入する時のアドバンテージにもなります。シューズのレビューや購入した人のコメントを参考にするにしても、自分の足のことを知っているか知っていないかでは大きな差があります。なので足型計測をやってくれるお店も多いですから、実際にお店で足型を計測してもらって自分のサイズを知ることで、オンラインストアでランニングシューズを購入するときのシューズのサイズ感の当たり外れ感が大幅に減るのではないでしょうか。
<著者プロフィール>
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
藤原岳久(F・Shokai 【藤原商会】代表)
日本フットウエア技術協会理事
JAFTスポーツシューフィッターBasic/Advance/Master講座講師
足と靴の健康協議会シューフィッター保持
・ハーフ1時間9分52秒(1993)
・フルマラソン2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)
・富士登山競走5合目の部 準優勝 (2005)
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