「サロマ湖100kmウルトラマラソン」エントリー開始から数十分で定員締切となる超人気100kmマラソンに迫る!
日本のウルトラマラソンで絶大な人気を誇るのが「サロマ湖100kmウルトラマラソン」で、毎年エントリー受付開始から数十分後には定員締め切りとなってしまうのだ。多くのランナーが、大会に臨むにあたり日々の鍛錬など相当な覚悟をもって挑んでいる。
■「サロマ湖100kmウルトラマラソン」とは
大会概要と歴史
「ウルトラマラソン」とは、フルマラソン(42.195km)よりも長い50kmや100kmを走るランナーが出場するマラソンである。「サロマ湖100kmウルトラマラソン」は1986年に初めて開催され、今年で34回目を迎える。大会は6月30日(日)に開催され、北海道サロマ湖周辺の北見市、佐呂間町および湧別町にある雄大な自然を舞台にレースが繰り広げられる。
サロマ湖100kmウルトラマラソンは、日本陸上競技連盟・IAAF/AIMS公認の大会だ。昨年は、愛知県の風見尚さん(当時35歳)が20年ぶりに世界記録を4分以上も更新し、6時間9分14秒をマークした。本大会は100kmの世界一を決める「IAU100キロワールドチャンピオンシップ」の日本代表選考会も兼ねているため、激しい戦いも予想される。
※出典元:第34回サロマ湖100kmウルトラマラソン公式ホームページ
大会は100kmの部と50kmの部に分かれており、今回はメインとなる100kmの部を中心に紹介する。100kmの部のスタート地点は湧別総合体育館で、ゴール地点は北見市常呂町スポーツセンターとなる。スタートからゴールまでの間、約10kmごとに時間制限の関門が設けられ、設定時間内に通過できなければ途中棄権となる。中間の50km地点の標高は40mになるため、アップダウンにも注意が必要だ。ランナーは最終的に13時間以内にゴールしなければならない。1kmあたりに換算すると7分48分以内のペースで走ることになる。
エントリー方法、参加ランナーのモチベーション
申し込みは、大会公式ホームページまたはRUNNETの大会エントリーページで行う。100kmの部の定員は3,500人。先着受け付け順となるため、申し込みは早い者勝ちとなる。出場権を獲得するためには、厳しいクリック合戦を勝ち抜かなければならない。一昨年の大会では、受付開始から29分で定員に達してしまい、エントリーが締め切りとなった。
大会参加ランナーのモチベーションは、次のようなものがある。
・フルタイムに伸び悩んでいる
・自分の限界に挑戦してみたい
・未知の世界に飛び込みたい
・サロマンブルーの称号を目標としている
サロマンブルー、グランドブルーについて
100kmの部を10回以上完走したランナーには、「サロマンブルー」という称号が与えられる。これを授かった者には、ブルーのナンバーカード(ゼッケン)やフィニッシュ地点の北見市常呂町スポーツセンターに記念の足型が飾られるなどの特典が与えられる。また20回以上の完走者には、「グランドブルー」という伝説の称号が付与される。ナンバーカードの色はゴールドとなり、連続完走を維持すれば次大会への出走権も獲得できる。
※記念の足型
※公式練習会の様子
■毎年恒例!チャレンジ企画(ウルトラマラソン応援プロジェクト)
目指せ、史上最高の自分!
ZAMSTはスポーツ用のサポーターを中心に取り扱い、10年連続で大会スポンサーとしてウルトラランナーをサポートし続けている。 ZAMSTが毎年行うチャレンジ企画では、事前応募から選出された大会参加希望者(チャレンジャー)たちに向けて、約3か月間、各ランナーに向けた個人トレーニングが行われ、適したZAMST製品でサポートされる。
今回は「限界を可能性に変える」というZAMSTのブランドメッセージをテーマに、世界中のウルトラマラソンで結果を残してきた「いいのわたる」氏をコーチに迎えた。サロマ100kmで史上最高の自分を求める5人のランナーの応援指導を実施中だ。チャレンジ企画とは別に、大会出場予定のランナーであれば参加が可能な公式練習会が東京と札幌で開催された。その模様はFacebook(サロマ湖100kmウルトラマラソン)で随時更新されるためチェックしてみよう。
※ZAMST練習会の様子
■完走率が50%以下の年もある!天候に左右されやすいサロマ湖100kmウルトラマラソンでサブ10を目指すには?注意点など
練習法・スケジュールの立て方や目標タイム設定
ウルトラマラソン用で足にフィットするシューズで走り込んでほしい。また高機能GPSウォッチで、練習データの管理やペース配分に注意する習慣をつけたい。
サブ10を目指すのか、完走を目指すのかによって練習メニューが変わる。大会でゴールするまでのスケジュールとメニューを決めて、走り込み、筋トレ、食事、ケア、休養について管理・実行するセルフマネジメントが鍵になる。
サブ10を目指す上級者は、月間400~500kmの走り込みや2日間で100kmを目標タイム内で走りきるといった過酷なトレーニングを重ねるランナーもいる。完走を目指す初心者でも月間200~250km程度を走り込む必要があり、大会1か月前に60km走をこなせると完走に近づくようだ。
体調管理・注意点
今年の5月、サロマの会場となる佐呂間町で気温が39.5度に達し、全国5月の最高気温を更新したことは世間を驚かせた。大会当日の気温はランナーのコンディションを左右するので注意したい。
サロマは早朝5時にスタートし、ランナーは半日かけてゴールする。前大会の気温は最低気温が8.7度で最高気温が22.6度となり、気温差が14度にもなった。また昼過ぎから夕方にかけては雨にも見舞われた。それ故、1日の寒暖差を考慮した服装の準備も万全にしたい。ポーチの中や中間地点のエイド等に、寒さをしのぐウエアを1枚用意し、レインウエア・日よけがついた帽子・サングラスなどを準備すると良い。寒さと暑さを考慮し、脱水症や熱中症にも気を配り、水分、帽子等のウェア、塩サプリなどでも対策しよう。
また、レースは半日にも及ぶため、食事を摂らなければならない。各エイドに用意された食事、エナジージェルやバナナで栄養補給するのがオススメだ。本番で確実に走りきるためには、食べながら走る練習を経験して体が慣れるようにもしたい。
ウルトラマラソンに起こりやすいケガや気を付けたいトラブルなど
多くのランナーを悩ませるのが膝に関する怪我だ。普段の練習やレース中に痛めるケースが多く、疲労を残さず体を整えるためにも、ウォーミングアップ、クールダウン、アイシングなどの徹底ケアでコンディションを万全にしたい。
マラソンで起こりやすい怪我の代表例
・「腸脛靭帯炎」膝の外側の痛み
・「膝蓋靭帯炎」膝の皿の上下の痛み
・「鵞足炎」膝の内側の痛み
・「足底腱膜炎」足裏の痛み
・「アキレス腱炎」アキレス腱の痛み
・「シンスプリント」すねの痛み
これらの怪我を発症しないように、普段からストレッチなどを入念に行ってほしい。またサポーターとテーピングを活用することで、身体への負担が軽減される。
詳しくは別記事(下記の2記事)を参照のこと。
・ 「ランナーを悩ませる足の痛み。代表的な「足底腱膜炎・アキレス腱炎・シンスプリント」について、鳥居俊先生( 早稲田大学スポーツ科学学術院准教授・整形外科医)が徹底解説!」
・
「ランナーを1番悩ませる膝の痛み「膝蓋腱炎・腸脛靭帯炎・鵞足炎」について、鳥居俊先生( 早稲田大学スポーツ科学学術院准教授・整形外科医)が徹底解説!」
ケガ予防にはサポーターとインソールを
※写真はRK-2
「ZAMST膝サポーター」
膝が不安な場合には、どのレベルのサポーターが1番適しているのかを把握してほしい。ランニング時のグラツキを抑える「RK-1」、膝のお皿の下にかかる負担を軽減する「RK-2」や膝全体を保護する「EK-3」など、ZAMSTは様々な膝の状況・求めるサポートにあったサポーターを展開している。各製品によって機能性が変わるため、自分の膝にフィットするサポーターを着用したい。
※写真はアームスリーブ
「ZAMSTアームスリーブ・カーフスリーブ」
暑さ・寒さ対策には、アームスリーブ・カーフスリーブが役立つ。体温コントロール機能を搭載しているため、暑ければ効率的に汗を蒸散して体温を下げ、寒ければ汗を保持することで気化熱による体温低下を抑える。 また、筋振動の抑制と段階的な着圧によって、長時間の腕振りをサポートすることができる。
※写真はフットクラフトスタンダード
「ZAMSTフットクラフトシリーズ」
長い距離を走れば走るほど、足裏への負担も増大する。最高の走りを求めるのであれば、シューズはもちろんのこと、インソール(中敷き)にもこだわりたい。ZAMSTフットクラフトシリーズであれば、ハイ・ミドル・ローの3段階のアーチサポート設計で、一人ひとりの足に合ったサポートができるため、着地の衝撃を和らげて負担を減らし、体のバランスを整えることができる。
以上、人気のサロマ湖100kmウルトラマラソン、その魅力や完走するための注意点などについてお伝えしてきたが、何かのお役にたつことがあれば幸いである。
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