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golf2023.10.03

【プレステージのBIGBOSSが語る~フィッティングとは~ Part5】「ダフりたくてもダフれない」を目指したウェッジフィッティング

高品質な商品を数多く取りそろえるとともに、ハイレベルなフィッティング・接客を提供し多くのファンを持つゴルフ5のハイエンド店舗「ゴルフ5プレステージ(以下プレステージ)」。

訪れるゴルファーは、フィッターたちのフィッティング力の高さや他のゴルフショップとは一線を画す品ぞろえに感動し、リピーターとなっていく。まさにゴルフ界を引っ張る存在だ。

現在、東京は日本橋、新宿、広尾の3店舗のほかに、名古屋、神戸と国内に計5店舗を展開しているプレステージだが、その立ち上げから携わり、土台を作ったキーとなる人物の存在があった。「プレステージのBIGBOSS」と呼ばれる小口貴彦さんだ。

本連載は【プレステージのBIGBOSSが語る ~フィッティングとは~】と題し、ゴルフ界注目のプレステージとは一体どんな魅力を持ったゴルフショップなのかを、小口さんの話を通して、その取り組みやフィッティングの哲学を紐解いていく。

第5回目となる今回は、ウェッジフィッティングについて話を聞いた。


プレステージの「BIGBOSS」こと、小口貴彦さん


――プレステージではウェッジのフィッティングも行っています。アイアンとはまた異なったコンセプトがあるのでしょうか。

小口 もちろんです。ウェッジに求めることは「ダフリたくてもダフれない」こと。自分に合ったウェッジなら、ちょっとミスったなと思ってもソールが滑って大きなミスにならず、そこそこの結果を得られます。そういうウェッジを提案できれば、お客さまは感動してくれます。

その意味では、私たちがミズノさんと共同開発した「ザ・クラフト」ウェッジがその象徴ですので、その機能について語っていくことが答えの1つにはなると思います。


――「ザ・クラフト」は、ゴルフ5限定販売の超ハイバウンスのウェッジですね。改めて概要を教えてください。

小口 もともとは、2019年にミズノさんとの共同開発で生まれたウェッジで、ゴルフ5でのフィッティングデータをフィードバックして超ハイバウンスに設計されたものです。今年、その2代目となるモデルが発売されましたが、この2代目はある意味アマチュア向けウェッジの完成形と言ってもいいと自負しています。

ロフト58度のモデルでバウンス角28度。過去にこれほどハイバウンスなウェッジはありませんでしたが、やはり「絶対にダフらない」ためにはこれが必要でした。


「ザ・クラフト」ウェッジは、プレステージのウェッジフィッティングの1つの「答え」だという


――その根拠はどういったものなのですか?

小口 理想のインパクトロフトを実現し、ソールと地面が理想的な状態で接触できるバウンスを目指した結果です。

2代目の「ザ・クラフト」は、ロフト58度はバウンス28度ですが、ロフト52度はバウンス22度、ロフト50度はバウンス20度というように、ロフトと連動してバウンス角もフローしています。これは、ロフト角からバウンス角を引くと「30度」になるような設定なんです。

インパクト時にソールが上手く機能することで、いつもインパクトロフト30度をキープでき、刺さったりくぐったりせずに、スムーズに抜けてくれる。だから「ダフりたくてもダフれない」んです。


――なるほど。

小口 これはゴルフ5のフィッティングデータから導き出された結論ですので、ウェッジフィッティングも同じコンセプトで行われています。モデルを指名されるお客さまもいますし、顔などの好みもありますから、もちろんほかのモデルをご提案することもありますが、考え方のベースは同じ。可能な限りこの理想値に近いウェッジをご提案することで、ウェッジでのミスは激減します。


バウンスはウェッジでもっとも重要な機能だと小口さんは考える


――バウンス以外の部分はどうフィッティングするのですか? たとえばロフト選び。

小口 実はロフト選びも、バウンスと密接に関わっていて、自分に合ったバウンスになって、初めて適切なロフト選びができるようになるんです。

というのも、適正バウンスのウェッジは、ソールがちゃんと地面に当たって抜けるので、潜ったりくぐったりせず、スコアラインの1~2本目あたりでちゃんとコンタクトでき、打点がそろうようになります。その結果、バックスピン量も増える。

すると、多くのアマチュアの方は、ウェッジが飛ばなくなるんです。


クラブがどう地面と接触し、どんな現象が起こるかを研究してきた


――スピンの効いた球で高さが出せて、しかも止まるからですね。

小口 そうなんです。なのでまずは「これがお客さまの適正な距離とスピンなんです」と説明して納得していただいたうえで、じゃあ距離の階段をどう作りますか、というご提案になる。ケースバイケースですが、ウェッジを1本増やしてPWの下に3本のウェッジを入れるセッティングをご提案することが多いですね。

でもこれによって、100ヤード以下の距離がちゃんと打ち分けられるようになり、しかもグリーンに球がピタッと止まる。ここでもお客さまは感動してくださいます。


――3本のロフトピッチはどう考えますか?

小口 そこはお客さまとの対話で詰めていきます。多くのお客さまは、「85ヤード打つクラブがほしい」とか「70ヤードをしっかり打ちたい」というように具体的な距離のイメージをお持ちです。よく行く練習場の看板の距離だったりすることが多いですが、まずその距離を気持ちよく打てるウェッジを作って、その前後を埋めていきます。

このとき、同じバランス、同じ振り心地でロフトだけが違うように整ったウェッジをしっかり組めれば、得意距離を打つのと同じ感覚で、番手だけを変えて気持ちよく打てる距離が増えていく。いわば「得意距離が増える」んです。


――ウェッジは、アイアンやドライバーほど緻密にフィッティングせずに選んでしまうことが多いですが、やはりきちんとフィッティングすることは重要ですね。

小口 スコアに直結しますからね。しかし「ザ・クラフト」を作って、ウェッジフィッティングは楽になりました。私たちが毎日フィッティングして積み重ねてきたデータから逆算して必要とされたクラブですから、やはり「ハマる」お客さまは多いんです。ぜひ多くの方に一度打ってみていただきたいですね。


ゴルフ5では、ラフマットなども用意してウェッジフィッティングを行い、多くのデータを蓄積してきた。その成果が「ザ・クラフト」なのだ


次回の【プレステージのBIGBOSSが語る~フィッティングとは~】では、フェアウェイウッドのフィッティングについて伺った内容をお届けする。
 


<第1回記事はこちら>

https://media.alpen-group.jp/media/detail/golf_230704_01.html


<第2回記事はこちら>

https://media.alpen-group.jp/media/detail/golf_230711_01.html


<第3回記事はこちら>

https://media.alpen-group.jp/media/detail/golf_230801_01.html


<第4回記事はこちら>

https://media.alpen-group.jp/media/detail/golf_230921_01.html


<プレステージ店舗の詳細はこちら>

https://www.golf5-prestige.jp/


<プレステージ店舗のフィッティング予約はこちら>

https://www.golf5-prestige.jp/custom_fitting/

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